有言実行の男と再会した。
もう、何年振りなのだろう。
以前は、仕事での絡みは勿論ではあるが、意外な場面で出くわした事も幾度かあったっけ…。
そんな彼の引退セレモニーが昨日行われた。
本番前、関係者と談笑する横顔。
まだまだイケるんじゃないの？と、感じさせる佇まい。
そこから感じとれるオーラと空気感は彼独特のものであった事は紛れもない事実。
その光景を俺の記憶に焼き付け、現場に戻ろうとした時『あれ～！ご無沙汰してます！何やってんスか？』と、零れんばかりの笑顔と彼らしい振舞いで俺を迎えてくれた。
俺の方こそご無沙汰しているにも関わらず、しっかりと覚えていてくれた事が嬉しかったのは本音ではあるが、俺如きを…と考えれば、大変申し訳ない事だ。
セレモニー本番までの僅かな時間。
『選手生活お疲れさまでした。でも、正直なお話、寂しくなります』月並みな言葉ではあるが、この言葉しか俺の頭の中では浮かばなかった。
そして、彼からの言葉『やりきりました。出し切りました！』何の迷いもない言葉と、清々しい笑顔を見た・聞いた瞬間、柄にもなく目頭が熱くなってしまった。
そして、硬い握手。
第二の人生でも、熱く・激しく・彼らしく…。
心からエールを贈りたい。