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「軸」のあるレースは本当にそうなるのでしょうか、検証その1

2014/12/28 5:56 閲覧数(504)
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昨日からスーパースター戦が始まりました。年末の風景としてだいぶ馴染んできた気がします。ただ1年の締め括りとはいえ、この開催はお祭りみたいなものですから、個人的には車券的興味は薄い方です。昨日もなかなか取れそうもない配当が出ていましたね。
というわけで?今回のコラムはこの開催とは全く関係がなく、場違いも程があるとお叱りを受けそうですが、SS戦が終われば、すぐ正月開催です。車券的な面白さは(取れそうという意味で)案外こちらの方かもしれないので、良かったらに参考にというつもりで書きました。

観るだけでもオートレースは面白いと思っていますが、できれば車券を当てたい、できれば狙ってそれなりの配当を得たい、そう願う人は少なくないと思います。まぁ、ただ欲深いだけ、とも言えますが・・・(笑)
10月からの改革の1つとして軸のあるレースを増やすという項目がありました。私としては、どの程度の量で、さらにはどのように番組を組むのかを注目していました。約2ヶ月半を経過しましたので、「軸」のあるレースを検証してみたいと思います。

以前から「買いやすいレース」を、と言ってきましたが、では買いやすいレースとはどういうものでしょうか。それは、1着予想もしくは2着予想の選手を決めやすく、その選手をまさしく「軸」として車券を検討できる、または買えるレースだと考えます。
1980年代から1990年代前半ぐらいまでは、こういうレースが7割を占めていたと思います。けれどもセアになってから徐々に少なくなり、同ハンに3人・4人と並べるレースが増えました。でも買う側は難しいですよね。試走が良くてもスタート・展開一つでレースの様相がガラッと変わってしまいますから。もちろん、その方が高配当が出て面白いというのもわかります。しかしBOXで数多くの車券を買って当たったとしても、収支としては大して儲かってなかった、なんてこともよくあることです。理想としては「買いやすく、もしくは決めやすい」レースで、点数を絞ってそれなりの配当を狙って取れれば、オートレースをさらに面白く感じることができるのではないでしょうか。


誤解されるといけないので改めて書きますが、「買いやすいレース」と「当たりやすいレース」とは同一ではありません。去年だと思いますが、7車立てのレースがありましたが、あのような形とは根本的に違います。
私の考える「買いやすいレース」とは、「軸」と思われる選手が期待通りに走る可能性が高いという意味です。けれどもレースですからそうなるとは限らないので、あくまでも「期待値」が高いと表現した方が良いかもしれません。
では「軸」とはどのような選手を指すのか、それはそのレースの中で最も強い、または最も速いと思われる選手のことであり、当然ながら8枠となるべき選手です。しかしそう思われる選手が3人も4人もいたら困りますよね。ですから「軸」は1人もしくは2人に限られるべきであり、さらにはスタートで左右されるものではなく、あくまでも抜いてゆく競争でなければいけないと思います。

「軸」があるレースの定義は以下の通りです。
❶0~20Hなどの短ハンデ戦は対象外
❷最重ハンデの選手で1人もしくは2人
❸他のハンデは3人以上いても構わないが、例えば30H・1人に0H・7人などというお遊びレースは対象外
※準決勝戦や優勝戦は同ハンの並びが多くなるので対象外しましたが、番組や選手によっては軸となりうるケースもあるかもしれません。

一応上記の定義に基づいて、この2ヶ月半のレースを追ってみました。実際に番組編成者も「軸」のあるレースをそれなりに作ってくれたので、それなりのサンプルになったと思います。私の目的としては、本当に「軸」のあるレースと呼ぶべき結果になっているのか、または「買いやすいレース」と判断して良いのかを検証するためでもあります。もちろん捉え方はそれぞれですので、今後の車券戦術の参考になれば幸いです。



統計を取る際の条件
※良走路のみ。湿・斑走路は対象外(斑発表でも試走・上がりタイムが良と判断できるものは含む)
※最重H・3人以上は対象外。軸と思われる選手が1人もしくは2人(同ハン)
※ハンデ戦、0-30以上(短ハンデ戦は対象外)
※準決勝および優勝戦は対象外
例として
12月12日・川口・4R
※最重H・1人
①榑林 敏郎 0
②鈴木 健  20
③田中 竜二 30
④鈴木 啓示 30
⑤島田 健一 30
⑥木村 直幸 40
⑦平川 博康 40
⑧平田 雅崇 60

12月10日・川口・6R
※最重H・2人
①行方 誠次 0
②笹本 英二 0
③田中 竜二 20
④別府 末彦 30
⑤清水 雄平 30
⑥吉田 幸司 40
⑦深谷 輝  50
⑧新井 恵匠 50

※番組内容、および不思議な結果となったので対象外としたレース
❶10月7日・伊勢崎4R、30H・1人、0H・7人
❷10月6日・飯塚8R、斑発表ですが実質は良走路。田中進選手の試走が悪く人気薄も、なぜか?1着という不思議な結果で3連単が50万を超える配当となったので、どうしようか迷いましたが対象外にしました。
❸10月2日・浜松3R、40H・1人、10H・1人、0H・6人
※集計期間中には、青山周平選手並びに永井大介選手がスーパーハンデになっていたレースもありましたが対象にしました。
※記念レースは短ハンデ戦が多くなるので最初から対象外です。

集計結果
期間:9月30日~12月12日
レース場及び対象開催数
川口5開催・伊勢崎5開催・浜松2開催・飯塚2開催・山陽1開催
※期間中、船橋では対象となるレースはがありませんでした。
総サンプル数:342レース
内訳:最重H・1人=202レース
  :最重H・2人=140レース

さて、まず最重ハン1人のレースから検証してみましょう。
レース数=202
⑧番車
1着回数=80回 
2着回数=41回   
3着回数=32回 
単勝率:39.6% 2連対率:59.9% 3連対率:75.7%
もっと悪いかな、と予想していましたが意外でした。2連対率の59.9%は高いと思いますし、3連対も3回のうち2回以上は絡む数字になっています。やはり⑧番を背負うということは選手の発奮材料になるということでしょうか。もちろん番組編成もありますが。

では配当はどうでしょう。
1着の場合 2連単平均金額=1,342 3連単平均金額=8,895
2着の場合 2連単平均金額=1,137 3連単平均金額=6,214
3着の場合 3連単平均金額=10,193
やはり基本的に配当はそれほど高くないようです。3着の場合の平均金額も決して高いとは言えないでしょう、きっとBOXで買う人が多いからだと思いますが。

次に、2連単の内訳を見てみましょう。
⑧番車1着の場合
3桁配当回数:49回 61.25%
4桁配当回数:30回 37.5%
5桁配当回数: 1回
2着が人気通りになる割合が5割強でも、人気薄が来る割合も4割近くあります。さすがに5桁配当は、といった感じですね。

では、⑧番車の相手となる(2連対)選手の傾向はあるのでしょうか。
ここでは⑧番車からハンデがどのくらい前かで調べました。
10m前:36回 29.7%
20m前:42回 34.7%
30m前:25回 20.6%
40m前:13回 10.7%
50m前: 4回  3.3%
60m前: 1回  0.8%

10mおよび20m前の選手だけで64.4%あります。この数字から言えることは、中間ハンデ戦やロングハンデ戦でも軽ハン勢はあまり活躍していないことがはっきりしています。狙って当たれば高配当は間違いないのですが、やはりデーターとしては買いづらいのは確かなようです。

では⑧番車の相手としての、10m前および20m前の選手だけで64.4%という数字を検証してみましょう。
⑧番車が1.2着という条件ですので対象は121レースです。そのうちで76回というのは、やはり多いと思います。10m前のみなら29.7%、20m前のみなら34.7%ですが、ここで注目したいのは⑧番車が1着の時でも、2連単の4桁配当が30回あることです。80回中の30回ですから2着の時を足せばもっと増えるでしょう。最重H・1人というケースでは基本的に決着は堅くなりますが、この率から見たら必ずしも狙えない数字ではないと思います。

なぜ10m前・20m前が相対的に多いのか、基本的には一応そのレースでの実力通りということなのでしょうが、実際のレースで少し考えてみます。
12月10日 川口 3R
①榑林 敏郎 0  3.50 8着 3.561
②益  春菜 20  3.39 7着 3.497
③野上 史豪 40  3.40 3着 3.455
④金子 和裕 40  3.39 2着 3.452
⑤竹内 正浩 40  3.37 4着 3.459
⑥掛川 和人 50  3.38 6着 3.460
⑦佐久間健光 50  3.33 5着 3.457
⑧阿部 仁志 60  3.31 1着 3.424

2連単:8-4、5,960円 3連単:8-4-3、87,250円
結果と上がり時計も併せて書きました。
阿部選手からの2連単オッズは下記の通りでした。
8-7:4.2倍 8-5:7.1倍 8-2:7.6倍 7-8:7.0倍 
8-6:18.7倍 8-3:49.1倍 8-4:59.6倍 

阿部選手の3.31は、まさしく「軸」に相応しい試走と言えるでしょう。Sに難はありますが捌きはしっかりしているので、このメンバーなら1・2着の「期待値」はかなり高いと判断して良いと思います。では相手は・・・。
10m・20m前の選手での連対率が64.4%という数字は、あくまでも結果としてのデーターです。それを参考にするかはそれぞれですが、阿部選手が1着になると信じ、なおかつデーターを信用して2着選手を決めるとすれば買い方は絞られてきます。
◆③番から⑦番を流して買う。2連単・5点買い。
◆人気の車券のみ、8-7・8-2
◆③番と④番のみ、8-3・8-4
※3連単は好きに買ってください、と言うしかありません(笑)

どのような展開を予想するか、またはどの選手を取捨選択するかは色々あるでしょう。私なりの見方もありますが、今回の主旨とは違いますので省きます。けれどもネット中継のオッズを眺めながら、示されている数字ほどこのレースは堅くないと思いました。
理由は色々ありますが、2つだけ挙げれば、佐久間選手の捌きに不安があることと益選手が2級車だということです。けれどもここで注目したいのは、⑧番車の20m前である40Hが如何に有利か、ということです。40Hで先行すれば前を走っているのは0ハンと2級車だけです。野上選手も金子選手も先行する力はあるのに売れていません。まぁ皆さんもその理由はわかっているでしょうが、もし良かったら時間がある方はオンデマンドで観てください。



最重H・1人のレースの場合、10m前および20m前の選手が2車もしくは3車になるケースが多くなります。その場合、試走の良い選手が人気になるのは当然ですし、展開的にも有利ですから数字の通り堅い決着になっています。けれども仮に試走が劣勢でも、人気のない選手が先行すると好走する例もあります。⑧番選手が1着の時に2連単の4桁配当が30回あるというのは、おそらくそれが該当しているのでしょう。10m前であれ20m前であれ、基本的には軽ハンを抜く力を持っているのは間違いないので、誰か1人は必ず有利な展開になることは間違いありません。それが64.4%という数字に表れていると私は考えています。

結果から見れば何とでも言えると思われるかもしれません。しかし、データーとは結果の集積ですから、その集積の傾向を分析して活用するのは悪くはないと思います。オートレースの予想の仕方、または車券の買い方は様々ですよね。選手の特徴、その開催での調子などで決めるなど、それも一つの楽しみ方だと思いますが、レース形態を絞って、その傾向だけで車券を決めるというのも、私的には「ありかな」とこの数字から感じています。

202レース中、⑧番車の1着が80回、2着が41回という数字をどう捉えるか、多いと感じるか少ないと思うか人それぞれでしょう。しかし、⑧番選手の2連対率59.9%、10m・20m前の選手の連対率64.4%という、この2つの数字を無視するのはもったいない気がしてなりません。
最重H・1人のレースにおいては、堅い結果を狙う人も、軸の相手に穴目を狙いたい人でも、どちらもその要素があると言えると思います。もちろん、レース自体の取捨選択が重要になりますが、同ハンに3人や4人並ぶレースよりも「決めやすく、買いやすい」ことに疑いの余地はないでしょう。もし「期待値」の高いと判断した⑧番選手が着外の時は、心の中で思いっきり罵声を浴びせて気持ちを切り替えましょう。その方が精神衛生上良いと思います(笑)

ちなみに、参考?となるデーター付く加えます。
⑧番選手が1着の時の3連単・5桁配当は、80レース中・13回あります。
2連単平均金額=3,652  3連単平均金額=43,993
割合は16.2%ですから、10回に2回弱はある計算になります。さらに2.3着選手の内訳です。
    2着 3着  計
10m前 2回 1回  3回
20m前 5回 6回 11回
30m前 3回 2回  5回
40m前 2回 3回  5回
50m前 0回 1回  1回
60m前 1回 0回  1回


さて次回は最重H・2人のケースです。

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浜松の風

データの集計お疲れ様です
こういうデータは案外活きるものです
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カイト

ありがとうございます。やっぱし好きなのでしょうね、集計することは苦にならなかったです。もし参考になるようだったら嬉しい限りです。
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