もう2ヶ月近く前のことになりました。去る5月20日に急死された故・片平巧選手。まさしく私にとっては「青天の霹靂」・「茫然自失」という言葉が当てはまる事態でした。
死因について色々と取り沙汰されていましたが、故人に対する冒涜になってはいけないので、ここで触れるつもりはありません。ただ気になるのは、故・島田信広氏や故・飯塚将光氏など、一時期船橋でトップに立った選手の死が早過ぎることです。お二人は共に癌でしたが、平均寿命からすれば、まだまだ健在であるべき年齢でした。
故・片平巧氏については昨年の7月にコラムで書きましたので、改めて書くことはないですが、あまりに早過ぎます。残念の一言ですが1つだけ加えるとすれば、オートレースの歴史上最高の選手は誰?と聞かれたら、私は即座に「片平巧」と答えるでしょう。
確かに成績だけを見れば王者ですが、片平巧氏の存在があったからこそ王者が誕生した、と私は思っています。SS戦での10m後方からの7車抜きは王者でも成し遂げていないことですが、その光景は若き頃の彼に、如何ほどのインパクトを与えたか想像に難くありません。
言葉が見つからないという表現に尽きるのですが、不世出の天才レーサーの急死という不幸な事態を防げなかったことは、衰退の止まらないオートレース界を象徴していると言ったら、あまりに不敬でしょうか。
もちろん誰が悪いと言っているわけではありません。ただ、『片平さん、あなたには、まだまだやるべきことがあったのでは?』と未だに問いかけたくなるのです。
今となっては、ただ冥福を祈るしかありませんが、船橋オートの廃止問題も重なってタメ息しか出ない毎日です。
愚痴はここまでにしておきましょう。さて昨日の伊勢崎・優勝戦。王者の復活?という言うべき結果になりました。8番手からの優勝なら素直に「復活」と言っても良いですが、連日の速攻劇は本来の王者ではないでしょう。でも現在のタイヤとエンジンでは、中村雅人選手や浦田選手でも、0や10オープンまたは10mの短ハンデ戦での7車抜きは難しいので、勝つために何をすべきかわかっている人ですから、それが問題なくできたのは復活の狼煙と表現しても良いでしょう。
私自身は少し心配していました。訃報に接した時の王者の衝撃と悲しみは測り知れないものがあったはずです。腰痛という理由で直後の開催に欠場しましたが、これは選手にとって職業病みたいなものですから、やはり精神的な打撃があったのでしょう。正直、モチベーションを保てるのか心配していましたが、どうも杞憂に終わったようです。むしろその勝ち方は、故・片平巧氏に対する鎮魂に思えるほど圧巻でした。表情も何かすっきりした感じで、一時期の少し病的な顔とは明らかに違っていましたね。やはりこの人は何か違います。月並みな言葉では表せない何かを持っていると思います。
それに引き換え心配なのが永井大介選手です。精彩がまるでない。心境は理解できるので大変だとは思うけど、とにかく牽引者の1人ですから、もう一度モチベーションを上げてもらいたいです。
今年に入ってから車券はほとんど買っていません。理由は買う気が起きないからですが、それでもレースの7割近くは観ています。
新タイヤ導入後の現状は今さら言うまでもないですね。はっきり言って面白くない。出たなり・捌けない競争が多すぎる。タイヤに関しては、確かに平均的?性能を発揮しているようで、S級からB級までの上り時計が接近しています。接近と言っても時計だけで、競争自体は接近戦とはほど遠い内容です。
もうハンデ制は限界だと思いますが、では、どう改革していけば良いのか。本来ならJKA・選手会から、もっと声が上がっても良さそうですが、まぁいいでしょう。
船橋オートの廃止が発表されてから「オートレースの未来」について色々と考えてきました。現状を考えれば10年後に存続していない可能性もあり、あるべき姿とはどんな形なのか、当事者でもないのに様々な思いを巡らせました。しかしその結果と言ったら大袈裟ですが、この国にとって「公営ギャンブル」とは何か、または人間にとって「ギャンブル=賭博」とは何かを、この年齢になって改めて考えることになりました。
ギャンブル=賭博は、度を超さずに楽しみで行うのなら問題はない。過度に行って、俗にいうギャンブル依存症になるのは自己責任と言われてきました。でも・・・疑問は尽きないのです。
そんなことも含めて今、ブログを書いています。とりあえずはオートレースの改革案のようなものでスタートしました。
ギャンブーのコラムに書いても良いのですが、このサイトはギャンブルを楽しむのが目的です。少し主旨が違うので自らのブログにしました。
「オートレースの未来を考える」で検索か、にほんブログ村・公営ギャンブルのオートレースにランキングされています。もし良かったらですが、暇つぶしとして読んでもらえたら幸いです。
確かコラムに登録されている方で、競輪やオートを旅打ち的に楽しまれている人がいたと思います。もちろん休日で、非常に節度のある打ち方だったと思いますが、ギャンブルもこのような形なら健全なのでしょうが、果たして今の公営ギャンブルは射幸心を煽っていないと言えるのでしょうか。
どうも私は「公営」という言葉に疑心暗鬼が生じてなりません。ですからそんな意味も含めて、オートレースを楽しむ(正直楽しめない現状ですが)ことを暫しやめて、じっくりと考えようと思っています。
また楽しめれば良いのですが、皆さんも過度な投資にはご注意を。では、いずれまた!
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楽しむためのオートレースとは、しばしお別れするつもりです。
2015/07/13 6:50 閲覧数(4128)コメント(1)
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