みなさん、おはようございます。

平塚記念は、深谷選手の優勝で閉幕しました。

今や、一番客が入る競輪場である平塚の記念を、一番客を呼べる選手である深谷が勝ったわけですが、
鉄壁の地元作戦…いや、南関作戦を粉砕しての優勝には、感服するしかありません。

各地の記念戦線で、常に地元勢の敵役を務め続ける宿命を背負って走る深谷。
これまでは、敵役までは見事にこなしても、優勝して憎まれ役までにはなりきれなかった彼ですが、
ようやく「第一人者」になるべく勝利を飾ったように感じました。

過去、輪界の頂点に君臨し、時代を創ってきた選手達は皆、地元地区以外の記念では、敵役として戦い、勝って憎まれ役になりながら、改めて
「やっぱり◯◯は強ぇや」
と、ファンに思わせることで、力と存在感をアピールし続けてきたんです。

記念競輪（Ｇ３）までは、「地元優遇でいいじゃないか」と、常々思っている私ですが、
「第一人者」は、簡単に負けてはいけません。

武田、村上らの自粛期間中は特に、深谷には「第一人者」として戦ってもらわなくてはなりません。
今回の優勝からは、深谷の
「オレ、やるっす。第一人者やるっす。」
という決意のようなものが感じられました。

力は間違いなく輪界一の深谷ですが、
中野、井上、滝沢の三強時代、吉岡、神山の東西両横綱時代から競輪を見ている私からしますと、
「天下人としては、まだまだ未熟」
という印象でした。
実際に、Ｇ１タイトルも、一個だけしか取れてませんしね。
師匠に取らせてあげたことのほうが多いぐらいですから（笑）

選手会離脱騒動による自粛勧告についての、ダービー後の発言も、
「あれだけ素晴らしいレースをできる選手達を休ませる意味がわからない。誰が得をするのか」
という内容のものでしたが、
「第一人者」たるものは、
「いなくなる人の分も、私達が活躍して盛り上げていきます」
あたりの発言をすべきところ。
どこまで冗談かわからない、
「強いライバル達がいないうちに、二、三億円稼いで、競輪選手って凄いんだぜって思われるようにしたい」
ぐらい言ってもいい。

深谷の、他のプロスポーツ選手とは違う、いかにも競輪選手という体型や、一見鋭さを感じさせない独特の風貌は、
「新しい天下人」に相応しいと思っておりました。
足りなかったのは、「意識」だけだったでしょう。

どこの世界にも、実力はNo.1でありながら、逆風やプレッシャーを恐れて、
「No.2ぐらいがちょうどいい」
と、「第一人者」にはならない人がいますが、
そういった人は、No.2に甘んじてはいけないのではないでしょうか。
No.2は、No.2でいるからこそ輝ける人が務めるべきで、No.1になれる人には、No.1になってもらわないと、No.50やNo.100の人達だって、やりづらくて仕方ありません。

深谷君！！！
今回を機に、深谷時代を創ってみたらどうだい。

我々ファンだって、君にその意識があるのならば、喜んで深谷時代の目撃者になるよ。
車券については、人気になるだろうから、蹴っ飛ばし気味のスタイルはとらせてもらうかもしれんが（笑）

あ、唯一の忠告は、
自粛組がいない間に頂点を極めたら、
自粛組が戻ってきても、負けちゃダメってこと。

でないと、留守番としか思われなくなるから。
先輩だろうと、顔や性格が怖かろうと、武田あたりに遠慮せず、
「あ、武田さん、戻ってきたんすか？前みたいには勝てないと思いますけど、頑張ってください（ニヤリ）」
ぐらいのふてぶてしさが欲しい。

やってみろ、深谷！！！！！

勝っても負けても、疲れているなんて言わず、
圧倒的な強さで勝ちまくり、所々で義理人情も見せながら、競輪界を引っ張ってくれ。

帝王山田や、大ギアモンスター山崎らは「天下人」だったとは絶対に認めたくない私が託すんだから、
君には「天下人たる器」があるはず。

頼むぜ、深谷。

いずれ、ウチの矢口大樹が挑戦させてもらうから（今は勝負にならない）笑

では、今後の深谷に注目しましょう。

また。