あのコースに入っていけるのは今のオート界では浦田選手だけだと思います。絶対王者にもその技術は備わっていますが基本的には無理をしないので、あの状況だったら多分入っていかないでしょう。

もちろん浦田選手が無理をしたと言うつもりはなく、彼自身に立ち上がりで膨れない自信があったからだと考えています。

試走の動きから、王者・中村・浦田の順。周平クンは、いつも一番時計を出す割には例え同タイムであっても物足りない。やはり前日の状態から抜け出していない様子。

タイヤの番号が同一でも前日の物なのかどうかがわからないので、王者や周平クンの評価、というより10周もつのかどうかの判断が難しい。ロット番号を発表しても、そのあたりを言わないと意味がないと思うのですが。

スタートはまず木村選手でしょうが、果たしてピッチが上がるのかどうか。3.30という試走も微妙で王者の方が良いのは明らかでした。ただ今日のレースは全般的にタイムが上がっていないし、TVでも、前日とは違う、滑るとの、各選手のレポートを伝えていました。だとすれば追上げ選手が台頭するのがオートレースの常識。ならばということでオッズを見れば、浦田選手の頭は意外に人気がない。まぁ7枠だから当然といえばそうなのですが、かなり食指が動いたのも事実でした。で、取りましたとここで書ければカッコいいのですが、なにしろヘタれなので結局買わずじまい・・・。だからダメなんですよね（笑）


レース後の浦田選手のコメントが印象的でした。
「頼むから貢さん、外を走らせてと思っていました」
今のオートレースはこの言葉に象徴されていると思います。

現在のセアは一度減速すると、立ち上がりでグリップを全開しても反応が鈍いような気がします（あくまでも私のイメージですが）。そのせいか、インに詰まった車があっさりと外から捲くられてしまうシーンをよく見かけます。インべたの選手は大変だなと、いつも思っています。

今のオートで大事なのは、如何にして速度を維持しながら抜いてゆくか、またコースを外さないかですが、外一辺倒なら走ること自体は難しくなくても抜くとなると容易ではありません。ゆえに自在性を持っていない選手には厳しいのが現状で、SGなどはまず取れないのが理解できると思います。


浦田選手が周平クンを捲ったの圧巻でした。あの浦田選手がです・・・。そして木村・中村をイン差しした突っ込み。まさに彼が持ち合わせている自在性が発揮された浦田ショーでした。

良走路での捌きがNO1であることに誰も異存はないでしょう。6周回での上がりタイムが3.35や3.36のレースだと間に合わないことがありますが、37～39ぐらいなら対応できる技術。時計がある程度かかる走路なら、やはり浦田・中村両選手は強いですね。（年末のスパースター戦を思い出します）


王者に陰りは見えるのか？この言葉はここ数年何度も投げかけられています。しかしその度に、その言葉を無意味なものにしてきた王者。今年はもう少し様子を見ないとわかりませんが、今回はタイヤでしょう。ロット番号が前日と同じだったので、おそらく同一タイヤではないかと思いますが、たぶん昨日で終わっていたのではないでしょうか。

中村選手はエンジン・タイヤとも限界でした。しかし彼の凄いところはいつもこのぐらいのレベルに持ってゆくところですね。本当に安定していると思います。


さて周平クン。今回は彼の抱えている課題が見えてきました。来期からS1ですか。ちょっと早い気もしますが、彼についてはまた次回にします。