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寺崎浩平の快進撃を見て

2020/05/01 22:36 閲覧数(16140)
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こんにちは。
静岡ダービーが中止になった喪失感から、少し立ち直ったヤマコウです。

今回は、少し明るい話題をお届けしたいと思います。

117期を早期卒業した寺崎浩平(福井・26歳)が、S級に上がってから昨日(4月30日)で2場所連続優勝を飾りました。
これで、デビューから全ての開催を優勝しています。
わずか5ヶ月の新人選手が、この成績は大したものです。
ですが、昔からの競輪ファンは物足りなさも感じているでしょう。

寺崎は、競輪選手養成所時代から、勝ちに拘ってレースを組み立ててきたようです。
養成所でのレーススタイルは、今のスタイルと同じ。
前受けから、全部引いて巻き返す。
同じ早期卒業を決めた、菊池岳仁(長野・19歳)とは正反対の組み立てでした。

私が実際に2人のレースを見たのはデビュー後ですが、一生懸命走ってる感は菊池のほうが上でした。
菊池は、慣れない競輪競走を、不器用ながら力でねじ伏せるレース。
対して寺崎は、競輪競走もスマートで完成されている感じでした。

これは経験の差でしょう。
菊池はスピードスケートからの転向。
寺崎は大学を卒業後も自転車競技に携わっていました。
出世争いは、寺崎がリードしていますが勝負はまだまだ先ですね。

ここで取り上げたいのは、寺崎の走りは是なのか、非なのかと言うことです。
私は『このままのスタイルで行ってもらいたい!』
と思います。

私たちの時代は(厳密に言うと今でも)、格上の先輩が付いたら「まずは挨拶代わりに先行しろ」と言われています。
追込み選手で言うなら、まずは番手勝負に行って競りの勉強をしてこい!ですが、追込みの方は、こういう名前の売り方は廃ってきました。
そのかわり、「点数を積み重ねて前を主張する」のが主流です。
自分の位置を主張して(競りに行く等)、今のポジションを築いてきた選手には受け入れ難いことですが、流れとしてはそうなっています。

対して自力選手は、歪な形態になっていると思います。

先輩の自力の格上選手が付いたら、普段しているスタイルではなく、早めでも主導権を取るレース、
「打鐘前から先行します、バックからは先輩の判断にお任せします」
と言わんばかりに、打鐘から先行する。
先行選手として、あいつに負けたくない!のではなく、普段からそんなレースは全くしていない選手が先行するのです。

なにか歪さを感じます。

寺崎の分岐点は、4月の小田原F1戦でした。
準決、決勝と村上義弘(73期・京都)が番手でした。
初めての連携で、ホーム7番手からかまし先行。
結果は、曽我圭佑(113期・熊本)のまくり追込みに敗れ3着でしたが、村上が番手を回るにもかかわらず、リスクある走り(確実に先行できる後ろ攻めをしなかった)をしたことで、度胸の良さも見受けられました。
最近では、高橋晋也(115期・福島)が、今年のいわき平記念の準決、佐藤慎太郎を番手に付けて、絶妙なレースをしました。

出来そうで出来ないのが、格上選手が番手で自分も4角勝負することです。

寺崎にはまだ無限の可能性を感じます。
これからトップの選手と走ることによって壁にぶつかることもあるでしょうが、私は今のまま上位選手と戦って、それから軌道修正するのがいいと思います。

それでも勝ち続けるようなら、皆さんが待ち望んだ新しいスターの誕生だと思うからです。
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コメント(3)

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maeda

そうですね。そうかもですね。賞金と人気が並走しないと、競輪人気が上がらないと思います。
対抗できる選手を望みます。一生懸命な態度に惹かれる日本人は、多いとおもいます。
昔とは、客も違います。これからの人気を作る原動力は、何かを選手が考えて引っ張ることを
期待してます。
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ポポカ

早く菊地君とのバトルがみたいです。今後の競輪の方向性が気になります。オートは東西に分けて行くみたいなんで、競輪もブロック毎にやれないのかな?昔そうだったでしょう?
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ラセンガン

押さえ先行で逃げきって本物の足がつく!
壁にぶち当たりでしょう
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