皆様、おはようございます。

船橋で行われる最後の開催。特別G1プレミアムカップが、いよいよ本日より５日間の日程で開催されます。
今年は、SGおよびプレミアムカップは５日間全てフォローするKazzのコラムという事で、今節も気合を入れて連日何らかのレースを展望する特集コラムをお送りしていきたいと思います。
・・・そう、普段通りに。
もう全ての準備、手筈が整ってしまっている今となっては、もはや何がどうなるわけでもありません。
ただ、いつものように車券で勝利を目指すために。このコラムが、その一助となる事を願って止みません。

まずは初日ですので、様々な角度から今回のプレミアムカップを展望してみたいと思います。


■天候・走路想定

西高東低の気圧配置が解かれ、晴天と雨天が繰り返される春らしい気候となりつつあります。
この５日間も常に晴天・・・というわけにはいかないようで、現時点での予報では、予選最終日の３日目に高めの降水確率の雨マークが付いています。そして４日目（準決勝）については気象予報会社によって判断が分かれているようで、降水確率がやや高めながら晴マークを出しているところもあれば、雨寄りのマークを出しているところもあります。もちろん希望は良走路でのハイスピードバトル。ここさえ乗り切れば、優勝戦当日は問題無さそうで、今のところ良走路が期待できる状況です。

■勝ち上がり

予選道中の平均得点による勝ち上がりとなります。まず予選２日間の上位64名が３日目の最終予選に進出（下位32名が３日目より一般戦回り）。そして３日間の平均得点上位32名が４日目の準決勝４個レースに進出します。
なお、初日は１～11Ｒが同条件の予選競走、そして12Ｒは全国ランク上位８選手によるプレミアムドリーム。このドリーム戦は当然得点も高く設定されており、３着以下でも無事故完走で全員、予選競走２着相当の得点を得ることが出来ます。
そして、今回はここからがポイント。
普段の開催であれば、まずは準決勝に進める「上位32名に入ること」（１位でも32位でも、とにかく上位32名に入ること）を目指して予選道中を戦う事になるのですが、今回はこの予選結果の順位が、準決勝の番組編成に大きく影響する事になります。
今回は・・・準決勝の「レース番号および枠番」を、予選３日間の平均得点上位選手から順に選択するというルールが適用される事になっています。
つまり、予選突破上位選手は、準決勝で有利な枠番を選択できる上、レース番号の選択により、自分が不得手としているライバルを避けて準決勝を戦う事も出来るという、特典満載のルールとなっています。
という事は、少しでも上の予選順位を得るために、全ての予選をベストの状態で戦う事が求められますので、車券勝負の方針としては機力上位、有力な選手から素直に狙うという基本スタンスで構えているのが良さそうです。

■ハンデ構成

今回は、５日間全て０ｍオープンで行われるようです。但し・・・０ｍオープンと言うと一般的には枠番抽選となるのですが、今回は「ランク順で最も下位の選手から１枠、２枠・・・となり、最上位の選手が８枠」という、無抽選ランク順の枠番編成となるようです。
そうなると、普段のSGクラスの開催とは少し車券の攻め方が変わってくるものと考えています。
例えば２月に行われたSG全日本選抜（飯塚）は、予選道中全てオール10ｍでした。他にも、０－10で行われる開催もあります。このような場合、10ｍ角度が付いている（実質ハンデが付いており、スタートに関しては内枠が有利となる）事により、実力拮抗の中、スタートを制して先行した格下の内枠勢がそのまま粘り込んで波乱を呼び起こすというパターンがよく見られ、「穴を狙うなら内枠勢から」というのが基本的な車券戦術となります。
・・・しかし、０ｍオープンでランク順、という事になりますと、攻め方は変わります。
その「攻め方の象徴」と言えそうな典型的なレースが、ちょうど先週の浜松普通開催の最終日に行われていますので、それをちょっとVTRコーナーとして振り返ってみたいと思います。

[2016.03.13]　浜松
普通開催・最終日
【10Ｒ】特別一般戦　　3100m（６周）
　①黒岩明（船）０　3.34
　②鈴木慶（船）０　3.36
　③松山茂（浜）０　3.34
　④谷津圭（船）０　3.37
　⑤西原智（船）０　3.32
　⑥東小野（飯）０　3.35
　⑦佐藤貴（浜）０　3.33
　⑧岩崎亮（山）０　3.31

＜VTR＞
スタートで⑤が伸びて内枠勢を飲み込み、これに乗じた⑥⑦⑧の外枠勢が続き、１周３角までに上位を形成する。
道中は⑤がハイペースで逃げ、逆転は⑦が⑥を捌いて２番手に進出したのみ。人気の軸であった⑧はこの先行勢に追走一杯となり４番手のまま。
⑤西原智－⑦佐藤貴－⑥東小野で決着。
上がりタイムは3.400。
２単：⑤－⑦　1,870円
３単：⑤－⑦－⑥　27,280円


・・・即ち、中～外枠のスタート巧者が内枠勢を全て飲み込み、そこから外の枠（＝格上）の選手同士で決まるというパターンです。
これが、同じ「横並び」でも、０ｍと10ｍとで大きく異なると言われる所以です。
10ｍは横並びと言っても実質ハンデが付いています（よって、一般的に言われている「10ｍオープン」という表現は正確ではないと考えています）。内枠の方が少し前に出ている分・・・即ち「外枠勢にスタートで飲み込まれにくい」分、内枠勢が先行し易くなります。その上で、実力拮抗の上位戦では先行勢にペースを握られると追込勢が追走一杯になり、そのままの形で流れ込むという構図になります。
それが０ｍになると、実質本当の意味での「ハンデ無し＝オープン」状態となります。内枠勢にとっては、10ｍの時よりも「外枠勢にスタートで飲み込まれるリスク」が高くなります。それをこらえて先行さえすれば問題無いのですが、どうしても１角を小さく回る事になるため、車速が乗らないという不利な面があります。この事を典型的に教えてくれているのが浜松の浅田真で、特に０ｍオープンの外枠に置かれる時は絶妙なカマシスタートを決め、車速を乗せて一気に内を飲み込んでいく選手なのですが、前回のSG全日本選抜では０ｍオープンの最内枠に置かれると、車速を乗せられず窮屈そうに１角を回ろうとするところ、外から先行されて後手を踏むという状況が見受けられました。それだけスタートに関してシビアなのが、０ｍオープンの内枠と言えます。

■車券の狙い目

以上の事から、０ｍオープンですので当然ながら基本的に最も重視すべきは「スタート速攻力のある選手」なのですが、ポイントはそのキーマンとなるスタート速攻型の「外枠」に居る選手。より格上で、かつそのキーマンのスタートに「乗って行ける」というアドバンテージがありますので、スタートが並の選手でも（余程遅れない限り）展開が向く可能性があります。
上記のVTRで挙げたレースでは、キーマンはスタート速攻決めて逃げ切った⑤西原智ですが、特に試走劣勢の⑥東小野がそのスタートに「乗って行く」形で２番手をキープ出来た事が、最終的に３着に粘り３連単万車券の立役者となる事に繋がったと考えています。
まず、「この選手がスタートを決めて先行する」というキーマンを探し、そこから外枠の選手を重視する車券の狙い方を基本スタンスにすべきであろうと考えています。


・・・という事で、上記の点を加味しつつ、まず本日は、予選競走の中からその狙い方を実践できそうなレースに的を絞って前予想してみたいと思います。早いレース過ぎて恐縮ですが・・・オープニングの１Ｒです。

なお、今日は天候申し分なく、走路想定は「良走路」です。


（ハンデｍの後の印＝▼：前回よりハンデ10ｍ重化）


[2016.03.17]　船橋
特別G1プレミアムカップ・初日
【１Ｒ】予選　　3100m（６周）
良
　①福村唯（船）０▼
　②須賀学（浜）０▼
注③五十嵐（船）０
　④岩科鮮（浜）０
◎⑤西原智（船）０
▲⑥松本や（伊）０
○⑦若井友（川）０
△⑧内山高（船）０

まさに前節浜松最終日10Ｒの再現と言えそうなレース。もちろんここはその時と同様、５枠からトップスタートが望める⑤西原智を中心視する。特にすぐ内側の④岩科鮮のスタートが甘い印象でもあり、⑤西原智にとってはスタートが切り易いメンバー構成とも言える。この⑤西原智をキーマンとして、狙いはその外枠に置かれている主力勢へ。特に穴の狙い目としては、スタートにやや課題の有る⑥松本や。スタートの事があり、やや人気の盲点となりそうな印象であるが、うまく⑤西原智のスタートに乗って行ければ逆転まで有りそうな面白い狙い目となる。

本線（３単）：５－６７－３６７８
押え（２単）：７－５、６－５


以上です。
本日も、少しでも車券のお役に立てれば・・・と思います。