初日の第六レースの佐々木悠葵にはいたく感心した。
まずは五番手の外で町田太我にフタをする。
町田が内をあがり三番手に抜け出すと、すかさず踏みあげ、あくまで町田にフタをする。
私はくすりと笑った(やるなァ)。
勘弁してくれと町田は更に内、番手附近まで上がると、それじゃァとばかりに佐々木が叩いたというか押さえたというか先行態勢をとった。
町田に好きなレースをさせないを念頭に練られた佐々木の頭脳戦に拍手を送りたい。
柔道とJUDOに差異があるのかどうか。あるとしたらそれがとんな違いなのか門外漢の私にはらかわない。が、競輪とKEIRINが別物だということは私なりに理解しているつもりで、今日の佐々木悠葵が「競輪」の精髄の一部を体現しているからこそ私をくすりと笑わせてくれるのだ。
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