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roll with the punches

2020/04/21 18:15 閲覧数(766)
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 時たま(まァまァ体調の良いときに)、ヴァン・モリソンのデビューとなったバンド・ゼムのベスト盤とソロになってからの『ロール・ウィズ・ザ・パンチズ』を交互に聴くことがある。前者は1964~1967年と表示があるからモリソンが十九から二十一歳の音源、後者は2017年制作だから御年七十二歳時のソロでブルーズ佳曲のカバー・アルバムだ。弾ける青春のリズム&ブルーズと半世紀を経た手練れの“スリー・コード”演奏――。若さは文句なく眩しいが、歳をとるのも満更じゃァない。そんな“循環”が体内に微妙なグルーブを揺らす。
 落車した六番車が立ちあがり、自転車を起こしてゆるゆるとペダルをこぎ始めた。痛むのかそうでもないのかはテレビ画面なのでよくわからない。ずっとバンクの内側を走り、直線二十五㍍附近で正式のコースに戻り、数秒後にゴールした。係員の補助も担架も無用とばかりに、六番車はそのまま敢闘門まで自力で走ったようだった。
 四月十九日は静岡競輪一場だけの開催だったから、全国競輪ファンの眼を一身に集めた「落車・再乗」であった、と記せば大仰だが、あの時あの場所で稼働していた選手、関係者、画面の前で観戦していた客の大半が六番車から目を離さずにいた気がする理由として、いつもは再乗する選手を延々と待つ競輪の中継映像に苛々する俺すら黙って見つづけたのだから、とあげるのは勝手に過ぎる。
 六番車・小峰一貴(埼玉64期)選手に筆者は幾度か取材したことがあり、記憶に残る印象は色白美肌の童顔一本なのだが、ふと出走表を見やると年齢欄に「51」とあった。
 ベビーフェースの小峰がもう五十路かァ――。六十二歳の俺には、時の流れが速いのか、そうでもないのか、最早よくわからない。


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