古性優作の突っこみは凄まじかった。まるで鬼神のごときであった。内からしか届かないから強引にでも内をこじ開ける。端から内オンリーの自在屋の「内」とは、似て非なる「内」であることを強調したい。
古性は本日の三着で、都合十六走つづけて、確定板を挙げたことになる。換言すれば十六回休みなく車券にからんでいるわけだ。今日の三着も、三連単一番人気にこたえる猛襲であった。
私の車券は一着三着と散った。あいかわらず淡泊というか、エイヤ! の車券というか、細やかさに欠けるというか、下手っぴいの予想であるが、今さら俯瞰図のような推理に戻る気もしない(元々そんな予想をしていないだろう、と、いうなかれ)。
「特に最近は1弦はミュートしてほとんど使わない。コードも3音か4音のボイシングでいいと思っている」(「アコスティック・ギター・マガジン通巻48号」に掲載された細野晴臣の発言より)。「うまく歌えないということが大切で、その表現が面白いんだ」(「とまっていた時間がまたうごきはじめた」誌上に紹介された細野晴臣の発言より)。
日本音楽会の重鎮の言葉を借りるのもおこがましいけど、そのような雰囲気を纏う予想が、私の目ざす、理想の予想である。
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