「たとえば、競馬で、観衆の意表をついた穴が出たとする。あとのレースで、私は同じケースの穴は買わない。そのケースの穴が出ないというのではなくて、観衆の神経がまだそちらに向いていて、出る確率に比し配当率が落ちるからだ。」――色川武大著『将棋名人戦観戦記(第38期第2局)――中原誠名人対米長邦雄九段』より抜粋。
先週の小田原記念も今日の小田原施設改善も、意表をついた穴ではないが、同じケースの本命サイド――番手捲りが出た事になる。先週の番手捲りの残像がなければ、今日の裏目ももう一寸ついたのかしら。などと記しても、詮ない事である。というか元々持ってもいない。
頼みの松坂洋平が一戸康宏に派手に弾かれた時に私の車券は終わった筈だった。しかし松坂が内をずんずん踏み上がり、宮本隼輔-塚本大樹に「ニアミス」したものだから、ほんの一瞬だけど希望が芽生えた。などと諦め悪い本性を晒せば、やっぱり素人目の観戦記だなと笑われるのが落ちだろう。
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