深谷知広のカマシ逃げに松浦悠士、郡司浩平の順でスイッチしてそのままズブズブ。武雄記念は人気両者の一着二着で二車単は680円・二番人気の落着だった。一番人気は僅かに郡司で620円。なンだ、二車単表裏五分買いでも充分儲かるじゃないか、と悔しくなる俺はやはり、ギャンブラーの風上に置けない小人物である。
エラヅヨの二人に展開まで味方した――。いや、強い強い二人が展開をも支配してしまった、が正しかろう。
白熱の前団から視点を変える。最終四角後方位置では、一杯になってズルズル下がる山崎芳仁と山田英明に離れ気味の大坪功一が“交叉”し、大坪の後ろには山田に弾かれ郡司マークをはずした中村浩士が居た。“エンプティ”の山崎は末着確定だが、七着中村、八着大坪の着差は「微差」である。七着の賞金が780,000円で八着は709,000円。ほとんどのお客さんが見むきもしないところで(もちろんライヴ時は俺もそのひとり)、プロ対プロの熾烈な闘いがくりひろげられていたわけだ。
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