皆様、おはようございます。

結局５日間連続で当コラムで取り上げさせて頂きました、山陽オートで開催中のG2若獅子杯。本日は最終日、最終レースは８周回4100ｍの優勝戦となります。

昨日は、天気予報からは早めに雨は上がるものと踏んでいたのですが、小雨ながら終日ずっと降り続き、結局殆ど３日目と同じような走路状況でした。
９Ｒ以降が勝ち上がり戦、自分も車券勝負とあいなったわけですが、万車券のオンパレードで車券的には掴みどころのない展開。雨実績上位の選手が次々に敗れていき、何となく「この特殊な走路では、これまでの湿走路実績よりも試走タイムが重要なのかな」と思うに至った矢先の最終12Ｒ・・・
ここでさすがに一言申し上げたいのは・・・抜群の試走タイム3.63をマークした岩見貴が着外に飛び、再試走の上3.74という平凡な試走タイムであった田村治が１着に飛び込んでくるとか、どれだけ頭をひねくり返したらその結論に辿り着けると言うのでしょうか。

普段コラムをご覧頂いている方にはお見通しの事かと思いますが、私としては、一般的普遍的な本線の狙い目に若干の疑問を呈し、少し捻ったところに絶妙な穴が潜んでいる、そこを掘り起こしていこうというスタイルではあるのですが・・・これほどまでに捻りを利かせないといけないような、言わばコペルニクスもビックリの180度真逆の考え方をしないとならないようなレースでは、とても面倒など見切れません。
さすがにこのようなレースを、オートレースに興味を持ち始められた新規のお客様が見たら、きっとこう言われるでしょう・・・「あれ？オートレースってまずは試走タイムを重視すべきなんじゃないの？」と。それとは真逆の結果に対し、きっとその方にまず最初のうちは試走タイムを重視して買おうと教えているであろう私では、返す言葉も見つかりません。
そう・・・このようなレースをやられては、そういうお客様にとってのイメージを悪くすることになる・・・極端に言えばそのような恐れもあるという事を、あくまで、いちオートレースファンの端くれながら警鐘を鳴らしたいと思う次第であります。

さて、言いたい事はこれくらいにしまして。
前を向きましょう。
本日のメインカード、優勝戦の前予想にて、皆様のご機嫌を伺います。

やはり、まず気になるのが天候ですが、昨日時点では曇りのち「夜から」晴れマークとなっていた山陽地方、今日になると「夕方から」晴れマークと、回復傾向が早まっています。もしかしたら斑走路くらいからのスタートになるかもしれませんが、雨が止んでさえいれば、新走路になって水はけの能力も上がっているであろう今の山陽走路、すぐに乾いて行く事になると思います。数年前の浜松の走路改修も同じ施工会社であったと記憶していますが、水はけの能力は実証済み。少し日差しも出て来ようものなら、ものの１、２レースで一気に回復してくれる事でしょう。午前中からその状態になれば、さすがに優勝戦の時間帯には、初日・２日目と比べても遜色無い良走路になると見込んでいます。

今日の全体的な車券戦術としては、初日・２日目で既に好タイムをマークしている選手を中心に狙っていくものの、軽ハン勢でも突然飛躍的に車が走路に合って来れば、重ハン勢に対抗できる余地が生まれてくるだけに（負け戦であれば尚一層・・・）、やはり直前気配・・・試走重視でいきたいところです。

・・・そうなりますと、では以下の前予想はどうなんだ、という話になってくるわけですが、いつも通り、前予想は予想のベースとなるもの。これに、直前気配（試走や練習後の選手コメント等）を加味し、買い目を肉付けしていく・・・或いは試走重視の目を本線した場合の、その通りに決まらなかった時の波乱の目として押さえておくための予想、という位置づけでお考え頂ければ幸いです。

優勝戦はいつものように、１車１車の短評形式で、前予想をしてみたいと思います。
走路の想定は、前述の通り良走路です。


①大月　渉　（伊勢崎）　ハンデ　０

　連日スタートからの伸びが良く、まずは後ろを離しての逃げ態勢から入れるものの、初日・２日目のタイムのままでは厳しい状況です。初日は早めに捌かれる展開も２日目は０ｍから逃げ切っていますが、これは追走勢も滑りに悩まされ、捌きの態勢に入れなかったという点が大きく、さすがにこれだけ時計が出てしまっている優勝戦メンバー、さらには距離が８周回に延びる事を考えると、現状のままでは太刀打ちできないと見ています。まずは試走タイムに注目です。


②廣瀬　勝光　（川口）　ハンデ　10

　前節のSG日本選手権で一度重化したハンデが戻り、主力10ｍ前に置かれての今節。スタートからの伸び、早めに前を捌いて行く仕掛けの早さも光っている印象です。ハンデ構成として10ｍ－20ｍが１対６となっており、スタートで後ろに叩かれる可能性も少し垣間見えますが、やはり後方勢も空回りしないよう各車ともスタートは慎重に切ってくると考えており、自身のスタートからの伸びを考えると、後ろに叩かれる心配はほぼ無いと見たいところ。そうなれば、まずは早めに前を捌いて抜け出し、逃げの態勢を作り、更にペースを上げられれば、十分勝負圏内の１車と見ています。


③平塚　雅樹　（船橋）　ハンデ　20

　スタートのタイミングそのものは良いものの、そこからの伸びが足りず、外枠勢に先行されて苦戦しているというのが、初日・２日目の良走路での印象。ここまで上がって来れたのは、ひとえに３日目・４日目の湿走路が展開的にハマったからという印象です。良走路でも試走タイムはそれなりに出ているものの、上がりタイムに物足りなさを感じる分、ここに入ると厳しいと見ています。


④鐘ヶ江　将平　（飯塚）　ハンデ　20

　鈴木圭と激しい競り合いを見せた２日目の最終12Ｒ。残り１周半のひと滑りで２着に甘んじる事にはなりましたが、機力そのものは上位級である事を証明して見せました。この時はスタートもバッチリ決まり、鋭い伸びで１コーナーに入って行きました。
　湿走路でも戦えており、総合力という意味でも上位級。ここは、スタート後の伸びが足りない③平塚雅の上を叩いて同ハントップスタートで切っていくと、２日目の動きを持続できていれば、近況の好調ぶりから、十分争覇圏の１車と見ています。


⑤青木　治親　（川口）　ハンデ　20

　今節は初日から上がりタイムで3.40を切ってきており、近況の中では最も動きが良いと思える状態です。その流れで考えると、ここも速攻が決まると怖い１車でもありますが、８周回になり、そのスピードが持続できない状況になる可能性も捨てきれず、一応連下候補という位置づけで考えたいと思います。


⑥松本　康　（伊勢崎）　ハンデ　20

　初日から試走3.28をマークし、機力そのものは上位、スタートも決まっているものの、このメンバーに入るとどうか・・・というところです。８周戦をフルに戦える（タイヤを労わりつつ最後まで勢いを残す）腕の比較という点でも、このメンバーに入るとやや不安な面が見受けられます。初日のような試走タイムが出ると、もしかしたら人気の一角を形成するかもしれませんが、個人的にそれを狙うのはややリスク高と考えています。


⑦田村　治郎　（伊勢崎）　ハンデ　20

　着順は纏まっているものの、初日・２日目（良走路）のタイム自体は比較的平凡と言える状況。この優勝戦メンバーに入ると、まずは試走タイムを上げてくる事が重要・・・なのですが、やはりこの選手は前節のSG日本選手権で10周回を経験しており、スーパースター初出場を決めて意気揚々。田村治で難しいのは、勝負を賭けたタイヤがハマった時の勢いが脅威的で、もしそういうような事になってくると話は別。周りがスタート早いだけに追走展開にはなりそうですが、初日・２日目とは見違える動きになったとすれば、８周回かけて追い込んでくる可能性も捨てきれず・・・印のつけ方は迷いますが、試走の動き次第では上位に「付け替えたい」１車となります。


⑧青山　周平　（船橋）　ハンデ　20

　２日目にスタートで失敗し大きく遅れる等、ここまでは機力は十分ながら展開面で今一歩という印象です。今節は全て車券に絡む活躍も、勝利はまだお預けです。
　しかし、まずは８周回に距離が延びて追い込みが利き易くなる事、そして特に２日目に関しては敗因がスタートの失敗と、明確である事。３日目、４日目は湿走路ながらスタート自体は修正出来ており、大外枠からでも好位置に付けられています。競走タイム的に優勝候補のライバルと目されていた金子大、鈴木圭が優出を逸した今、条件が向き、優勝最有力なのはやはりこの選手と考えています。

以上を踏まえて、前予想の目は以下の通りです。

[2015.11.15]　山陽
G2若獅子杯・最終日
【12Ｒ】優勝戦　　4100m（８周）
良
　①大月渉（伊）０
▲②廣瀬勝（川）10
　③平塚雅（船）20
○④鐘ヶ江（飯）20
△⑤青木治（川）20
　⑥松本や（伊）20
注⑦田村治（伊）20
◎⑧青山周（船）20

＜良走路＞
本線（３単）：８－２４－２４５７
押え（２単）：４－２７８、８＝７


さて、５日間の激闘のクライマックス。どんなレースになるのでしょうか。

本日も、少しでも車券のお役に立てれば・・・と思います。