皆様、おはようございます。

山陽オートで開催中のG2・若獅子杯争奪戦は、今日がいよいよ最終日。最終12Ｒは８周回4100ｍの優勝戦となります。
もちろん今日は、この優勝戦の展望コラムにて、皆様のご機嫌を伺います。

昨日は好天に恵まれ、１Ｒから高速戦が展開される状況・・・明らかにその前２日よりもタイムの水準が高く、一般戦でも本走3.3秒台が普通に飛び出す状況でした。加えて準決勝戦は軽ハン勢のハンデが調整されていた事もあって、とにかく「高速タイムの実績を持つ主力勢」がキッチリその力を発揮できる状況が揃い、準決勝戦４個レースが全て⑥⑦⑧の３車で決まるという結果になりました。
どうしても、若手同士がガリガリやりあって想定外の事象が起こる、というような「波乱のイメージ」を持ってしまいがちな分、ここまで結果が落ち着くとは、という感じでしたが、ある程度はそれを見越して前予想が出来ていた事も有り、昨日の当コラムでは４個中２個レース的中、残りの２個も残念ながら順序違いで・・・という結果となりました。特に美味しかったのが10Ｒ（◎金子大⇒○吉原恭⇒△丹村飛）⑧－⑦－⑥の2,570円で、外３車でこれだけついてくれたのは有り難かったです。正直、全体的にここまで前２日とは一気にタイムが改善されるとは思っておらず、昨日の当コラムでそこまで強く言えませんでしたが、軽ハン勢のハンデ調整に加えてこの日の前半レースを見れば、確かにその傾向は感じ取れそうな雰囲気でしたので、ここを少し纏めて取れたのは大きかったかな、という印象です。実車券では、もっと思い切って突っ込んでも良かったかな、とは思いましたが（そこまでのマイナスを取り返すだけで精一杯でした）、やはりどこか１つでは荒れるかも、というイメージが拭えなかったのが残念なところです。

ただ、思えば山陽走路は、５場の中で直近の走路改修のタイミングが最も新しく（2015年秋。他４場は概ね2009～2012年頃）、しかも普段から開催が少ない分、劣化もあまり激しくないという背景があるような気がしています。気象条件が揃えば、６周戦でいきなり本走3.34を切るレベルのスピードが出てしまうという事ですが、そういう場合でも、普段からそのタイムが出せる実績（腕と機力）があるかどうかがポイントになるのかな、と再認識させられたような気がします。
特に昨日の準決勝は、ハンデ重化組の内枠勢でも試走で3.2秒台に入れて人気になっていた選手も居りましたが、結局「本走（６周回）で3.37、38くらいは出せても、3.33とか34って事になると次元が違う、そこまでの腕や機力が無い」という事なのかな、と思います。あくまで試走は１周、レースは６周。この６周回トータルでその機力によるパフォーマンスを維持できるかどうかという事が、Ｖ候補となる一線級と、その下の選手との違いなのかな、という事を、昨日の結果から認識させられたような気がしています。

さて、迎える優勝戦は、そんなスピード自慢が勢揃い。さぞかしハイスピード・ハイレベルの８周回になるのかな、という気がしていましたが・・・現地・山陽小野田市の天気予報を見る限りでは、その争いに文字通り「水が差される」事になるかもしれません。ライブカメラで確認できるところでは、現状厚い雲に覆われており、昼過ぎからは雨の予報も。これは何とも言えず、もしかしたら雨雲の通過ラインがちょっとずれて、ギリギリもつかもしれませんが、さすがにこの予報では湿走路の想定も入れなければならないかな、という印象です。

・・・それでは、ここから前予想に入ります。
今日も優勝戦は１車１車の短評形式で、前予想をしてみたいと思います。
走路想定は前述の通り、良走路・湿走路の両方とします。
ただ、どちらにせよ、狙いはあくまで「若獅子マイスター」、「Mr.ヤングライオン」の、あの選手です。



①佐藤　貴也　（浜松）　ハンデ　０

　昨日は試走3.27からのスピードレースを展開し、既にフライングで失権が決まっていた鐘ヶ江の逃げを捌き、最後まで１着を狙う姿勢を崩しませんでした。この辺りは、強心臓のファイターぶりを発揮したという印象です。
　昨年末のSSトライアル戦で、３度あった０ｍオープンの１枠で全てトップスタートを決めたように、この枠でのスタート力は一級品。今日もまずはトップスタートからの逃げ展開に持ち込んでくると思われます。
　ただ、気になるのはそこからのペースで、突き放して逃げるという感じではない分、超抜の選手に対してはやや見劣りする部分が否めず、いずれの走路においても２、３着の狙い目かな、という印象です。


②金子　大輔　（浜松）　ハンデ　０

　本人に聞いたりできる立場に無いのであくまで推測ですが、一時期より体が絞られ、それによってスタート速攻力も改善されてきているような印象を持っています。昨日の準決勝でも位置は厳しかったですが、好スタートと捌きによって高速戦を制しています。
　今日も同体のスタートが切れれば、早めの捌きで抜け出していてもおかしくは有りません。湿走路に関しては正直未知数で、ややムラがありますが、実績が無い訳ではありませんので、注目しておきたい１車です。


③人見　剛志　（山陽）　ハンデ　０

　正直、良走路に関して言うと、最も取捨に困った１車です。スタートで鋭発決めてしまえば、昨日のタイムが示すように、どこまでもハイペースで逃げてしまえる余地が有ります。唯一２日目から３連勝を決めており、地元という事もあって気合も人一倍でしょう。展開がハマれば突き抜けまで十分・・・ただ、この相手となり、果たしてそこまで展開がハマるかどうか、非常に難しいです。
　ただ、湿走路に関しては・・・その実績が示す通りとなってしまうでしょうか。これだけ湿走路巧者も揃う中にあっては、厳しいと言わざるを得ないかと思います。


④新井　恵匠　（伊勢崎）　ハンデ　０

　昨日のコラムでも言及した通り、保持するグレードレースのタイトル２つはいずれも山陽若獅子杯。2014年と前回（2016年）を制しています。今日勝てば３回目の戴冠、しかも大会連覇となりますが、まさにそれに照準を合わせているかのような今節の動きです。
　この山陽走路との相性は抜群、そして湿走路でも、直近のSG全日本選抜優勝戦でも思い切った外捲りの展開で３着に入っているように、実績は十分。特に強いのが「一気に雨が降った後の湿走路」で、その際の安定ぶりは目を見張るものが有ります。
　また、特に今節はスタートのキレが良く、準決勝でも０ｍ７車並びの大外からでもトップスタートを決めました。今日も、相手は厳しいですが、走路との相性、スタート、機力と、条件は揃った感が有ります。３回目となれば、いよいよ「若獅子マイスター」と言っても過言では無いでしょう。そんな「Mr.ヤングライオン」の勢いに賭けてみたいと思います。


⑤吉原　恭佑　（伊勢崎）　ハンデ　０

　良走路に関しては、機力状態は勿論良く、昨日も好スタートを決めている分、位置さえ取れれば、というところですが、紙一重ながらこのメンバーに入るとやや足りない部分は否めません。逆に湿走路に関しては、近180日間の３連対率100％が示すように、場所を問わず乗りこなしていくイメージで、アタマも含めて狙って行きたいところです。


⑥青山　周平　（伊勢崎）　ハンデ　０

　連続２着が示す通り、得意のスタートで好位置は取れるものの、そこからの伸びに関し、やや足りない印象は否めません。
　それでも、やはりスタートで好位置が取れる分、車券圏内には当然考慮すべき１車ですが、ここまでの動きを見るに、勝ち切るまではどうか、という印象です。また、湿走路に関しても近況はややムラな印象で、直近のSG全日本選抜の優勝戦では見せ場無く終わってしまいました。まずは試走の動きに注目したいところです。


⑦渡邉　篤　（浜松）　ハンデ　０

　準決勝では得意のスタート速攻が鮮やかに決まり、オール10ｍの６枠からでもトップスタートとなる絶好の展開となりました。
　この優勝戦でも同様の展開となれば脅威ではありますが、さすがに準決勝と優勝戦ではメンバーのレベルが違います。内枠勢にもスタート巧者が勢揃いしており、この枠からトップスタートを切れるようなメンバー構成ではないかな、という気がしています。そうなると、捌きに関してはやや甘い部分があるだけに、いずれの走路においてもやや厳しい展開になるかと思われます。


⑧岩見　貴史　（飯塚）　ハンデ　０

　準決勝ではそれほど思い切ったスタート後の伸びはありませんでしたが、早めに抜け出すと鈴木圭以下を振り切り、２着での優出となりました。
　ただ、この優勝戦に関しては前述の⑦渡邉篤と同様の事が言えるかと思います。この選手もスタート巧者ではありますが、内枠勢のメンツを見る限り、この枠では展開面で厳しくならざるを得ないかと思われます。



以上を踏まえて、前予想の目は以下の通りです。

[2018.01.28]　山陽
G2若獅子杯・最終日
【12Ｒ】優勝戦　　4100m（８周）
良湿
▲▲①佐藤貴（浜）０
○△②金子大（浜）０
注　③人見剛（山）０
◎◎④新井恵（伊）０
　○⑤吉原恭（伊）０
△注⑥青山周（伊）０
　　⑦渡邉篤（浜）０
　　⑧岩見貴（飯）０

＜良走路＞
本線（３単）：４－１２－１２３６
押え（３単）：２－４－１３６
＜湿走路＞
本線（３単）：４－１５－１２５６
押え（３単）：５－４－１２６


さて、５日間（実質４日間）の激闘のクライマックス。どんなレースになるのでしょうか。

本日も、少しでも車券のお役に立てれば・・・と思います。