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二車単一〇〇円から三連単は五九一〇円

2023/08/07 14:59 閲覧数(328)
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 昨日の郡司浩平と北井佑季の華麗なワンツーの興奮醒めやらぬまま、というのは勢いで書いただけ。とうにクールダウンを済ました翌日に大垣FⅡのチャレンジレースを見ている。などと記せば、なんか「通っぽい」が(そんなことない?)、仕事でなければ、さすがに今日大垣を見ることもなかったろう。
 四レースは本線五人・対・支線二人、五レースも本線五人であとの二人は単騎という、ある意味面白い番組がつづいた。どちらも強い(と目される)新人が本命だ。結果は四レースが二車単130円で三連単230円と共に一番人気でまあ平凡。が、五レースは二車単100円! から三連単5910円とはねあがった。穴の立役者は斉藤明(北海道・56期)、コメントは「自分で」で、Sを取り前受けから人気本線の三番手を競り落とした。
 見ていて、あれ? 競るんだ。やるなあ。勝った。でも一杯だろう。
 そんな私の脳内一人会話に「反旗を翻す」ようにしっかりマーク、前述の結果とあいなったわけだ。
 斉藤選手がデビューしてまだ一二年ぐらいの時だと思う。ぎりぎり昭和かもしれない。場所は千葉競輪場。今みたいに選手全員インタビューなどという時代ではないから、日刊紙の記者と予想紙の記者がインタビュー室みたいな所に陣取り、特選選手九人くらいを呼び出してもらって聞いていた。インタビューは日刊紙の超ベテラン――いわゆる長老――つまりはうるさ型――が中心となってすすめられる。斉藤がやって来たとき運悪く長老は不在だった。私ともう一人二人部屋にいたのかしら。「斉藤さん、すぐに〇〇スポーツのFさんが戻ってくるのでほんのしばらく待っていただけますか」「わかりました」と返した斉藤選手は、机に広げてある資料になんとなく目を通していた(立ったままというのは考えにくいから着席してから)。そのときFさんが戻って来て「なんで君が勝手にわし(Fさんは「わし」と自称することが多かった)の資料をみているんだ!」――正確なもの言いは再録できないが、けっこうな怒気をふくんだ叱責だった。そのあとどういう展開になったのか。ともかく斉藤はまだ新人に近い選手だったと思う。だから耐え低頭の態であったと記憶する。
 私がまだ三十になったか手前の頃の話である。
 後年、一回斉藤選手にあのときのことを冗談話で聞いてみたかったけど機会に恵まれなかった。もう現場を離れた私には叶わない。ま、斉藤さんが憶えているかどうかもわからないし、もしかしたら俺の記憶が大分盛られている可能性もあるから、そんな場面がなくてむしろよかったのだろう。斉藤明、けっこう強かったんだよな。

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