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強雨が叩きつける日曜日~日本選手権競輪後記

2023/05/07 18:03 閲覧数(563)
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 相変わらず早い時間に目が覚めて、朝食のあとに眠くなり、ごろごろ横になると、頸の加減か頭痛が起きる。気圧のせいか体がだるい。テレビを点けると第二レースが走っていた(我が家のテレビは八割方「スピード・チャンネル」に選局された状態になっている)。三番手に雨谷一樹が「さら足」で入ったのを見て、ああ、雨だから雨谷だろう――愚にも付かないことを思った(雨谷は四着だった)。バンクを囲む金網に観客が差す傘の花が咲いている。ふと思った。平塚競輪場を目ざそうか、今から支度をして自宅を出ても十分に間に合う。ふうむ。窓を叩く雨の音が強くなったような。往きはまだしも帰りの東海道線がなあ……。まったくもって駄目人間になってしまったものである。罪ほろぼしに近場の戸田競艇場で代用しようかしら。そんな滅茶苦茶なことをつぶやいている私にギャンブルの幸運が訪れることはまずなかろう。
 一団がゴールしたあと佐藤慎太郎が山口拳矢に何か言ったように見えた。お前の優勝だよ、八分の一輪の差を視認した佐藤の太鼓判だとしたら面白いのに。そんな想像をした私だ。
 準決一本棒の先行で共に展開を支配した脇本雄太と新山響平の二人だったが、決勝は犬伏湧也に一本棒にされて共に不発に終わった。むろん「逆一本棒」は大方の予想通りなのだが、あの「馬力」でがんがん引っ張られては――強雨が叩きつける「悪路」では――いかに新山でも――王者脇本でも――全然捲れなかった。
 前団を見る。うん、もう清水の番手捲りだ九分九厘。すかさず八九番手――車間が空いて実質十二三番手――になった脇本-古性に視点を移す。けっこう厳しそうだけどまだ一周半もある。すぐに終審を通過。おいおい大丈夫か。終向。こりゃ厳しい、こないよ。ふとオートレースのあの感じ、「4」「3」「2」「1」と周回板がめくられるに連れ、「間に合う」「まだ届く」「きついか」「無理だな」に同化した。
 それでも届いちゃうのも脇本だし、あっさり届かないのもまた脇本である。位置を取らない脇本を――最重ハンの脇本を――シービークロスみたいな脇本を――買っているわけだから仕方がない。

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