今年二番目の大レースとなる「ウィナーズ・カップ」が宇都宮競輪場で開幕した。
前日とはうって変わった様な寒さと雨だが、だからと云って手の内に悪天候用の車券の策を持つ訳ではない。
第六競走は、今飛ぶ鳥を落とす勢いの吉田有希(茨城・119期)に地元の金子幸央(栃木・101期)と磯田旭(栃木・96期)、何処から見ても地元番組だった。もちろん人気も一本被りに近い。が、何んと云っても大レースの勝ち上がりであるから、他派だって暗黙の了解で包囲網を引く、簡単には駆けさせない。案の定栃茨本線は七番手から、猶且つタイミングの計り辛い仕掛けになった。ま、それでも行っちゃうのかなと見ていたけど……。五百走路にありがちな、皆がまだガソリン満タン状態からの残り一周だから、各線のスピードが合っちゃってる感じで、吉田も金子も唯々外々をがむしゃらに踏み続ける態でいかにも苦しそう。嗚呼、こりゃ来ないな、と視線を内側に移したら、五番車の突き抜けるのが見えた。内中コースを探す五番の踏むとこ踏むとこ道が開く、まるで映画『十戒』の紅海が二つに割れる様に、と表せば大仰に過ぎるか。
五番? 一寸考え。もしかして? 矢っ張り磯田だった。
間もなく、確定板は何事もなかった様に、二車単121,880円、三連単1,149,810円と表示した。
そりゃ付くようなぁと独りごち、ふと、外々を捲る一本被りの本線の先頭と番手がともに消え、見限った三番手がまるで別のコースを取り突き抜けの百万シュー、そんな競輪に何処かで出くわした事がある様なない様な、既視感にも似た不思議な感情が起こったのは、只百万車券に吃驚した脳内の乱れに過ぎない様だ。
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