川崎編。
いったい某は何がやりたかったのだろう。某は頭の中に理想の画を薄墨でもいいから描いただろうか。やりたいことがわからない。ま、まるで車券にならない男の捨て台詞である。気にせんでちょうだい。ふて腐れたもの言いは己を暗くするだけだ。
〽この暗い時期にも、いとしい友よ、僕の言葉を、聞いてくれ――生田敬太郎の『この暗い時期にも』を夕方の「銀座ナウ」というテレビ番組ではじめて聞いたのは何歳だったろう。ゆうに半世紀が流れたと思うがいまだに聞いている。
決勝のVTRを見る気力もないが、福田知也の優勝だからよしとしよう。
別府編。
捲っちゃえ杉森(輝大)! と軀がすこし前に出た。
が、阿部将大の番手から出た大西貴晃の加速が優る。
こうなったら小川勇介-園田匠におもいっきり踏んでもらうしかない。
目いっぱい踏んでいるのだろうけど大西のスピードはぜんぜん落ちない。
ゴールを見届け、口に出た言葉は「つまらん!」だった。今まで何回何十回何百回、車券がはずれ「つまらん」と吐いたことだろう。下種のギャンブルは死ぬまで治らない。
〽私は今日まで生きてみました、時には誰かの力を借りて、時には誰かにしがみついて、私は今日まで生きてみました、そして今私は思っています、明日からもこうして生きていくだろうと――吉田拓郎の『今日までそして明日から』を日曜昼の「リブ・ヤング」というテレビ番組で聞いてからも半世紀以上が経っている。
私は今思っています、明日からもこうして――方々に「つまらん」と八つ当たりしながら――生きいくだろうと。
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