ゴール直後、近藤龍徳が山田英明の腰に手をやり好走をねぎらう。七十周年の向日町記念は山田-近藤のきれいな筋車券で終幕した。
そこから五時間前、第一競走も才迫開-土井勲の筋だったから、最終日は筋にはじまり筋でおわったことになる。
話はまったくそれるが、読売巨人軍の黄金期、九連覇中の先発オーダーにはファンおのおのおもいいれがあることだろう。三番ファースト王、四番サード長嶋はあたりまえとして、わたしには「一番センター柴田、二番セカンド土井」の場内アナウスがたまらなく懐かしい。派手な赤手袋の柴田勲といぶし銀の土井正三――。駄洒落以下の理由に叱られそうだが、その姓と名がいっしょになった「土井勲」は気になる選手なのだ。
打鐘前から正攻法の才迫開はべったり流す、サイクリングのように楽な逃げ? 番手の土井勲だけが無風で三番手以下はずうっと併走だ。一周半のあいだ土井は後方を二十回以上ふりむいている(VTRで数えなおした)。二センターでは車間も空け気味、おいおい差しちゃうのかぁ土井! 四角からおもいっきり踏んだが、二分の一車輪およばなかった。
おそらくほとんどのファンが見むきもしない競輪であろうけど、なかなかお目にかかれない土井勲の連対をライヴ体験でき(テレビ中継ではあるけれど)得した気分だ。
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