九月五日、向日町記念競輪三日目の最終レースは寺崎浩平と村上義弘が◎○評価だった。全国各地ほうぼうから放りこまれる金を集計しオッズが発表されるのだが、しめきり五分まえぐらいまではずうっと、二車単の表と裏ともに380円で競っていた。賭場なら「そろいました」でハイ勝負だ。丁半ではないからどっちも四倍ちかくつく。三分前、寺田ガマンが380円で村上の差しは390円、二分前は370円と380円、一分前が370円と390円、「まもなくしめきります」と表示されたときは360円に390円だった。
五分のあいだに二度ほど、――二点買っても儲かる――オッズに惚れそうになったがとどまった。昔のガマン180円、差して270円の一点に絞らざる競輪とは様子がぜんぜんちがう。三倍強と三倍強の表裏はけっして固くない(と、おもわれている)証拠でもある。
新人は新人。売れすぎだろう――と誰かはいい、向日町は村上義弘の庭だ。ひっぱっちゃうまであるよ――とちがう誰かがいう。そもそも二人ともいらないんじゃない――と誰かは近畿のオッズになぞまるで興味がない。
よし賭けようぜ――! さっき珈琲をはこんできたウェイトレスの年齢。ひとり千円ずつ……十人だから、総どりで一万円だ。おれらを即席の賭場にまきこむ天才だった某は元気にしているだろうか。
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