元ストリート・スライダーズのハリーが〈川崎クラブ・チッタ〉のライヴで客の野次に怒り「今日はもう終りだ!――」と楽屋に戻ってしまった現場に俺は居合せた。「ハリィ~!」「誰だよゥ、下らねえコト云った奴は――」と会場内が騒然となるなか俺は、奴らしいやと思わずニヤついてしまった。十分、十五分……。再登場のハリーは「――俺もいい加減卒業しなきゃナ」と照れくさそうに一言。そこからの「音」がまァ凄まじかった。
二着三着印象のベテラン某が前受けの自力選手にイン粘りを喰った。舐めやがってと鬼の形相(勿論想像です)で踏み出しを堪え、一回二回と振られても飛ばず、三角手前で競り勝った。――さすがマーク屋、大したもンだ。(もう脚一杯だろうし後ろに抜かれ)三着だって拍手ものだなと見ていたら、驚いたことに差してしまったのだ。半年以上ぶりの一着に彼は小さくガッツ・ポーズを取った。
怒りがエナジーに化すなどと記せば短絡に過ぎるが、その瞬間に遭遇したいがために競輪を見続ける。というのは少なからずある。
井上茂徳と阿部文雄の競りに興奮した弥彦記念から三十年近くが経った。
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