“よく買うのは南修二が古性優作を抜くやつだけどまあ出まい。むしろ付けきれるのかどうか心配になる。”――結果は二人で三着同着だった。
“一時期は「最新型の新田祐大」などと新田のオールラウンダーぶりを誉めたこともあるが、最近の空回りは否めない。北連係は敬遠する。”――新山響平だけ二着に来た。
“単騎の犬伏湧也はどうしたって「頭か着外」の一発ねらいにならざるを得ない?”――優勝したのは犬伏だけれども……。
“暗黙の意思疎通で眞杉匠-鈴木竜二-小林泰生-木暮安由の隊列を策したったおかしくない。でもそんなこと古性が許さない。”――古性が「許してくれた?」のはいいが、すかさず小林が三番手から仕掛け、おれの鈴木の「出口」はふさがった。
車券はすっかりすってしまったけれども、競輪の神様乃至女神に遊ばれている感覚は満更でもなかった。と記せば、負け惜しみのように響くことだろうが、いじられているうちが花なのだろう、おそらく、きっと。
森崎東監督の佳作『生きてるうちが花なのよ死んだらそれまでよ党宣言』を無性に見たくなってきた。
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