シカゴのヒット曲『長い夜』の原題『25or6to4』は時計の長短針の位置を示しているらしい。午前四時まであと二十五六分――。
大抵夜中に何度か目が覚める。そのたびにデジタル時計を見る。「2・22」とか「3・33」のぞろ目には寝ぼけながらも吉兆を覚え、「4・22」「4・23」……「4・27」が目に入ると「死に番」と駄洒落る。というのは半分冗談だが、四時台だとそのまま起き出したりもする(もちろん気候がよくなってきたからで寒い冬は布団から出られない)。
昨日の夕方、さっきから二回もつづけてお勝手の水を出しっぱなしにしている、と家人に言われたが、当然ながらこちらには蛇口を閉め忘れた記憶などない。むこうは大丈夫なのと半ば疑っている(心配している)様子なので、加齢とともに増えている、似たような不手際や凡ミスを晒し追加するのは避け、私は、ははは、車券も買いっぱなしにしていることが時折あるからと冗談で返したら、怪訝な顔をされた。
前売りで車券を買っておいたミッドナイトの映像を深夜の四時過ぎに観戦する。ふと、今この時日本のどこかに、「同胞」はいることだろうと思ったりする。
夜明け前に旦那が突然布団をはいで床を出る、あなたどうしたのと妻が言う、ごめんお越しちゃった? と夫は低姿勢に返しながら、函館ミッドの決勝買ってたんだ。妻はあきれて無口になる。
競輪版『長い夜』の景は満更でもない――。
出そうで出ない川村晃司(京都・85期)の通算五百勝は今日こそ(富山の最終日第六レース)出るのかしら。
♪夜が明けたら一番早い汽車に乗って、いつかうわさに聞いたあの街へ、あの街へ行くのよ、――浅川マキのブルース『夜が明けたら』が頭の中で鳴っている。
夜が明けたら、とりあえずコンビニにスポーツ新聞と珈琲を買いにゆこう。
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