準決には熊本が計八人乗っていた。
　第十レース――。緒方将樹－伊藤旭－瓜生崇智は新山響平に歯が立たず全滅。でも松浦悠士を「乗せない」役には立ったかしら。
　第十一レース――。沖縄の伊藤颯馬がブンブン逃げて松岡辰泰－塚本大樹の番手捲り。きれいに決まったかに大外を山田久徳が突き抜けた。ワンツーは逸したが二人とも決勝なら御の字だろう。しかも古性優作を四着に沈めたのも大きい。
　第十二レース。東矢圭吾－嘉永泰斗－中本匠栄の地元作戦は郡司浩平に割り込まれ満点とは言えないけど、嘉永も中本も決勝に駒を進めた。
　地元は八人中、といっても内二人は引っ張り役だから、実質六人中四人が乗ったことになる。そして松浦も古性もいなくなった。まぁ上手くいったとよろこべるのではなかろうか、ここまでは。
【熊本記念in久留米決勝】松岡辰泰は犠牲役のブン回し。これに新山響平が付き合うのか否かだけど、中団には二番車の郡司浩平がいるだろうし、山田久徳もその後ろを主張すれば、新山－菅田壱道－永澤剛は七番手から。やっぱり仕掛けなくてはならない。
　前述の展開を冷静に見すえる郡司を軸とする。いや、軸というより頭から。
　相手――。嘉永泰斗は必需である。たとえ新山にこられても新山の後ろを退かす技量を持っている。と思えば菅田と永澤は軽視だ。新山そのものの取捨は？　毎日強いところを見ているからむげにはできないけれども、新山ってどうしてこんなに決勝になるともろいのだろう？
　嘉永の後ろの評価――。中本匠栄のガッツは認めている。というか認めていた。ここに来る前のＦⅠはお粗末なんてもんじゃなかった。車券を買って見ている方にとっては。だから……ね。塚本大樹は好ましい選手だから応援はするけど車券を買うまでには至らず。
　あとは山田久徳かあ。郡司の後ろにいるかもしれないけどいるとは限らない。悩ましい。単純に郡司と山田の単騎対決と考えれば「切り」なのだけど。そうもいかないか。
　三連単の②①⑤を本線に②⑤①の押さえ。二車単も同様とします。