平塚ダービーは第二日が仕舞い、これで男子の参加選手は全員一走(一部すでに二回走った人もいるが)し終えたことになる。
あれ、なんだか妙にもの足りない、この空虚な感情の正体は何だろう。
そうか。平原康多がいないんだ。
最近の――というよりこの三四年の――平原の番組は八割強で目標を賦与された番組であり、平原は安易に番手捲りを打たない旨を信条にしているゆえ(むろん瞭かな二段駆け構成という性格の番組も少なからずあるけれど)、平原がきれいに前を残す車券から庇いすぎて勝ちはぐれる車券まで、いろいろな思い込みが利くから興趣は増す。
平原の頭から買うにせよ、二着で買うにせよ、平原をはずして買うにせよ、車券の推理は、平原の完成された《競輪》を吟味することから始まる。
康多スマイルが見たい人に薦めるのは平原のハコ寸差しの車券かしら。
先行屋をしっかり残して筋で決まったときの平原康多はほんとに良ーい笑顔をする。
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