一番と八番、古性優作がこじ開けながらにゴール線を先頭で駆け抜け、古性特有のコースどりに呼応するように浅井康太が二着につづいたとき、ふたつのことが頭にうかんだ。
名古屋ダービーで古性から浅井を一点で買っていた。――賞金九千万のところでは出ず、四百万の安いところで出るのかァ。が、ひとつ。
当欄「(仮)競輪は軀に悪い」のモチーフに借用させてもらっている、映画『競輪上人行状記』の春道(小沢昭一扮する競輪上人)が最初に訪れる地は、たしか青森だった。これが、ふたつめ。
何もすることがなくなったから、ほこりを被ったDVDを引っぱりだしてきた。ほこりを払うとプラスチックのケースには「競輪上人行状記」の雑な手書き文字。最初はビデオテープで持っていた。Sさんに録画してもらったンだ、たしか。それを何年かたって誰かに焼いてもらったのか自分で焼いたか。
見た。映画は、上野駅構内に掛かっている大看板「33年度金杯争覇戦 大宮競輪場 8月〇〇〇 〇〇〇」のアップから始まる。33年度は昭和三十三年のことに違いなく、私が生まれた年の八月の大宮競輪の告知ということになる。幾度も(最近はとんとご無沙汰だったけど)見たはずなのに、初めてそのことに気づいた。えもいわれぬ妙な感情に囚われながら観賞する羽目となった。
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