――川崎の入場が一万人を割ったら競輪は終わりだろう――。言ったのは先輩記者だったか関係者か。又聞きかも知れないが、よく覚えている。
その昔、川崎競輪場から駅まで歩くのに第一京浜を跨ぐ歩道橋の混雑は半端じゃなかった。俺は階段途中と階段下で連携する集団掏摸を幾度も目撃している。突然の停電で最終レースが中止になった川崎競輪場にも居合せた。バックスタンド付近の食堂で定番の〈味噌汁付きカレー〉を腹に流しこみ、二万余の人間に混じって車券を買っていた、あの時代の川崎が懐かしい。
五月二十九日、記念競輪初日の入場は三千八百十八名。車掌鞄のオバちゃんが威勢よく乗車券を捌く乗合タクシーなどとうになく、無料バス乗場にも短い列しか出来ないが、能天気な俺は呟く。――ナンダ、まだ競輪はやってるじゃないか――。
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