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競輪は小説か

2020/07/24 15:34 閲覧数(725)
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 プロ・アイスホッケーの元選手という経歴を持つ隅田洋介(栃木107期)から受ける私の大雑把な印象は、不器用な徹底先行なるものだった。もちろん隅田の競走を熱心に全部見ていたわけではないから、彼の競走スタイルの修正や変化を論じる資格は私にはなかろうが、それでも時折、――ああ、こういうこともやるンだ。デビューが遅かった(二十七歳で初出走)から、もう先行だけじゃなァ……自在っぽいレースに出くわして一人うなずいたりしたかも知れない。
 まだS級の優勝もなかった隅田が六月の青森で記念ウィナーとなったのには少なからず驚いた。同県後輩筋の長島大介(栃木96期)マークからの美酒であった。格と実績なら隅田-長島が自然ともおもえるが、なんといっても隅田は長島より二歳年長、これが効いている。高校時代から自転車競技で活躍し二十歳でデビューした長島と前掲の理由で二十七歳のデビューとなった隅田。互いの競輪選手を職業とするに至るまでの異なった道が「この並び」を配剤したのだとすれば、競輪は物語か。
 その隅田だが今期からは残念ながらA級生活を余儀なくされている。もしも、記念競輪優勝→降格→九連勝S級復帰なら、競輪は小説か。

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