「いまとなっては、どっちがよかったのかわからないね、よくわからなくなっちゃったよ、ミソとそうではないものとが混じっちゃって。そのなかから、ミソを探すのは難しい。」と音楽家の細野晴臣が「とまっていた 時間がまた うごきはじめた」(鈴木惣一朗との対談本)で述べている。昔と比較してレコードCDを誰でもが出せるようになったのはいいことだと思っていた、という二人の会話の先に自らが疑義を呈するように喋っている。
一言一句を競輪に引き寄せようとは思わないけど、ある意味、競輪にも通ずるのではないかしら。
準決の感想をひとくさり。二次予選の脇本雄太のつっぱり先行を見せられては、準決の寺崎浩平も倣うしかなかった? 村上博幸は福井の大砲二人のおかげで連勝。ひさしぶりに彼らしい競輪が連日見られてうれしい。脇本雄太の圧巻捲り(上り時計は十三秒六!)、岡田亮太が引っぱり佐々木悠葵-武藤龍生の番手捲り、は誰しもの想定内だ。中団の東矢圭吾はいちかばちか仕掛けなきゃ道など拓けまい。最後の準決は嘉永泰斗と平原康多の表裏を買っていた。「森田優弥-宿口陽一-平原康多で連係する地元の意図には興味がないけど、はたしてこの並びで内何人が決勝にすすめるのかには興趣をもよおす。全員は高望み? 二人なら御の字? ひとりは乗らなきゃねえ? ゼロもなくはない?」なる拙文が別欄に掲載された。結果は「九州全員」が決勝に乗った。開いた口が塞がらない。
【大宮記念競輪決勝】ミソとそうじゃないものが混じっているからこそ競輪はおもしろい、とつぶやいてみる。寺崎浩平の番手はドンから競り。そうなら寺崎は捲りで獲りにいく? 十分考えられる。だけど固陋の私はこうも思う。先輩が後ろで競られているのに逃げずに捲りに構える? その方策はミソなのかそうじゃないのか。競輪は何度も同じ弱点をさらけ出してはなめられる。脇本雄太としてはひと開催で二度も、しかも後輩の番手で、競り負けるわけにはいかない。佐々木眞也のジカ宣言は当然だと思うし感心もする。競輪は守る側より攻める側が強い。がんがんやればいい。競りの後ろ村上博幸の走りも見ものだ。経験値がものをいう競輪を見たい気もする。嘉永泰斗-徳永哲人-嶋田誠也は準決できれいに決まっている。アドバンテージありだ。佐々木悠葵-武藤龍生も準決二着三着だけど引き出し役をあてがわれての結果。あと佐々木の初日の競輪――私感では単騎の拙走――がいまひとつ気に染まない。
車券その一、寺崎の番手がどうなろうと最後は村上が刹那の判断で後ろにいる⑦⑤。車券その二、嘉永-徳永のひと捲り、もしくはひとカマシで③⑧。
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