昨日の青森記念の準決で①新山響平と④守澤太志の裏表から⑥月森亮輔の三着という車券を買っていた。結果は⑥月森の逃げ切り、④守澤と②山賀雅仁が内側のコースでせめぎ合いながら二着三着だった。月森の頭は一銭も考えなかったはずだから「買えない車券」なのだが、それでも⑥月森=④守澤の二車単のオッズをすかさず調べ、がっくりしてしまう私はギャンブルをする人間の風上には置けない。
四番五番の並びだったのだから、この車券は買えるよねえ――。
一番が引っ張っちゃうなんて誰も考えないだろう。こんな車券は絶対買えないさ――。
終った競輪を遡りながら、こう考えれば買えたと想うときと、逆立ちしても買えないとスパッと諦められる場合があるが、その割合は人それぞれだろう。
己の推理に自信満々の人は、ハズレはすべて理外であると片づけてしまう。逆に十万車券だろうが五十万車券だろうが、某と某の関係を鑑みれば・一年前に似たような展開があったじゃないの・もともと一着の某は捲り選手なのだから等々……、本来は「初動捜査」からやり直しである自分の車券をほったらかし、買えないこともない。と、なるのだ。
さらには、②⑤⑧は麻雀の筋だから買える・彼女の誕生日の目だから買える・①③だから買える――と展開不問で云い放つ男も居る。
どおくまん作『嗚呼!!花の応援団』の破天荒な主人公・青田赤道が、どこかの競艇場で「一三キタキタ~」と一点で①③の舟券を的中させ狂喜するひとコマを忘れないでいる。
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