昨日(十六日)――午後四時半すぎ。
戸田競艇の決勝は一号艇二号艇がフライングを切り、肩すかしを食ったような引き分け(舟券百円戻し)で、一気に疲れを覚えた。暑い中を現場まで行ったのならわかるが、家のテレビとパソコンで済ましているだけなのに、だるい感覚が残るのは、呆気なくチャラしかもフライング事故によるギャンブルのせいだろう。
数時間後――午後八時二十分。
車券も買わないで「アルテミス賞」を見ていた。
気の良い奥井迪が逃げる。番手捲りの石井寛子・対・六番手捲りの梅川風子に、中団から反応した石井貴子が加わり四角をまわった。
一着石井寛子、二着石井貴子、三着梅川風子の「確定」を視認しながら、ああ、石井・石井じゃないか。と思い、さらに寛子、貴子、風子じゃないか。と呟き、最近きらきらネームが流行りだ、「子」が付く名前三人のボックスならめずらしい? メンバー表を確認したら小林莉子もいた。四人ボックスでも十分もうかるけど……多分買わないだろう。
うん? ただの石井・石井じゃない。石井寛子には二着の石井貴子と同姓同名の石井貴子という妹を確認もつ。依りて石井寛子・石井貴子は特別な「石井・石井」と言える。読者諸兄はまたいつもの「つまらん」話が始まったとお思いでしょうけど、過去に、もう何年も前だ、石井寛子(東京・104期)、石井貴子(東京・104期)、石井貴子(千葉・106期)が同乗する番組(東京の石井姉妹は大レース以外組まれることはない)を、私の頭の中では「筋車券」だとしきりに買っていた記憶がある。収支はおぼえていない。でも石井・石井で儲けたという記憶もない。
そうかこういう日――競艇のフライングによる脱力の日――にぽっと「特別な石井・石井」が出るわけだ。妙に合点がいく私であった。
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