英国だか米国の箴言に「壊れていないなら修理するな」というのがあるらしい。
この十年二十年の競輪にも、最近のプロ野球にも、聞かせたい言葉だと記せば、アナクロ爺さんが何を抜かすだろうな。そう、自分が覚えたままを愛でたい。ただの駄々っ子。だけど「いじりすぎ」は勘弁してくれで御座んす。
昼の和歌山の方は金子幸央が「はい貰った」という感じで突き抜けた。二着に阿部力也、三着は芦澤大輔、四着が小林泰生で、「六点を網羅する」はずだった三連複一点はもろくも崩れ去った。いかにも獲りごろ・取られごろの人気サイドを安易に三連複で買って安心しているようじゃ話にならん。
今回の主題は「ころがし」だと宣った「尊者」だからもう夜の京王閣は買わない。
とはならない「愚者」は予定より枚数を増やしたらしい。
京王閣は田尾駿介の優勝だった。「攻められるとすれば(競り込まれるとすれば)久保田泰弘のところでは……」と昨日私が書いた予想を嘲笑うように、河端朋之-久保田泰弘―田尾駿介-室井健一の中四国がきれいに出切り、交わしの交わし決着であった。
何が「ころがし」だよ。
二個とも全滅では黙るよりない。
競輪党に党籍を移してから約四十年。その都度都度、微調整しながら車券を買ってきた。選手じゃないけど「セッティングが出た」という感覚も時折だけど味わった。しかしほとんどは錯覚だった。もしくは知らず知らずに自分で壊した・狂わした。
それでもギャンブルはがまんが肝要とここまでやってきた。
壊れていないなら修理するな。壊れているから修理せよ。はたして私のギャンブルはどちらなのか、省察されねばなるまい。
なーんて殊勝な言葉を並べながら、「おっ、明日(十四日)の静岡の決勝は小林則之-簗田一輝-伊勢崎彰大-石毛克幸なんだ。四十七才の小林が二十七才の簗田を引っ張るとは、お天道様が許すまい、いや競輪だけは許されるのである」などと軽口の一人言をつぶやいている。別線に渡邉豪大の名前を見つけた。「うん? 渡邉は旧静岡籍の選手だ。しかも簗田と同期生!」――省察の時間がなかなか取れない。
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