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競輪のファンデーションは第十一レース~防府記念後記

2022/11/06 17:22 閲覧数(397)
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 ボーリングブーム真っ盛りの少年時代に覚えた大事なファンデーションフレームという意識は競輪にまで引き継がれ、いつしか決勝手前のレースは大切だと自分に言い聞かせるようになった。
 防府記念最終日、決勝のひとつ前の十一レースは昨晩から――こりゃ松浦悠士が逃げちゃう。地元の山下一輝が抜くやつ一本だろう。藤岡隆治はけっこう好きな選手だけどここは大事なファンデーションゲームだ。安くても手がたく二車単で種(資金)を増やそう。と思っていたわたくし、四百七十円をまあまあ買った。残り二周半で単騎の新田康仁が正攻法に入り、車間を切った三番手の稲毛健太がしきりに後方を気にしている。赤板手前、「松浦行っちゃっていいよ」と心の号令をかけたら、ほぼ同時に松浦-山下-藤岡で仕掛けた。「よし!」「あれ?」「下げない?」新田はイン粘りだった。残り一周附近で山下が新田にガツンと寄せて番手を護ったけど「けっこう脚使っちゃったかなあ」、それでも差しちゃえと小声を放ったが無理だった。しかし二年間走れない(防府競輪場は工期二年の改修工事に入る)地元で競られた山下の、怒気漂うような厳しいヨコに猫背の私の背骨も一瞬しゃきっと立った。新田ぁ~と嘆いた私だが感心もした。やっぱりトップ戦線で闘っていた選手の競輪は甘くない。
 決勝戦。しばらく聞くこと叶わぬ鐘の音が防府競輪場に鳴り響く。
 優勝した清水裕友は何と当記念五連覇、桑原大志がぴったり続いて地元にとってはこれ以上ない幕切れとなった。
 ね、だから言ったでしょう。地元三割増しが標準だとすれば、防府みたいな田舎競輪場(再三断りを挟んでいるけど、あくまで良い意味で、親近の情を籠めてだ)は地元五割増しぐらい行っちゃうんじゃない? 竹林Aと竹林Bの会話はもはや完全に惚け気味のそれである。新しくなった防府競輪場に行けるといいな。

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