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自分で自分にマンネリズムをおぼえる~西武園オールスター優勝戦

2023/08/19 22:18 閲覧数(486)
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 四十年前、八王子に住んでいた私の主戦場は、京王閣、立川、西武園だった。西武園競輪場には、中央線を使い国分寺に出て西武線に乗り換えた。時間に余裕があるときは、国分寺で一旦下車して喫茶店で珈琲を飲んだ。無料で閲覧できるスポーツ新聞を読んだ。駅のホームの立ち食い蕎麦もよく利用した。西武線を一度乗り継ぎ東村山でもう一度だったか。ともかく東村山駅で電車の待ち合わせがあり、車内を流しながら売り子さんが元気に予想紙をさばいていた。当時は黒競と青競、あと競輪場の入口附近でもう一紙、ガリ版刷りの新聞が売っていた。紙名は……シュミケイは「趣味の競輪」だから川崎と花月園か。シミケイ? 市民競輪……思いだせない。ああ、競輪ダービーの冊子を始めて買ったのも西武園だったと思うけど。ま、最近はもっと大事なことも忘却の彼方という感じだから正誤どちらでも気にしない。場内でよく食べたのは二個パックの赤飯の握り飯、あとスタンド風の讃岐うどん屋もよく使った。阿佐田哲也著「麻雀放浪記」の主人公よろしく七味を沢山(坊や哲ほど盛大にとはいかなかったが)振りかけすすった。汁まで飲み干した。たまに金に余裕があるときは白い建屋の五百円の指定席に入った。中にはかならず水戸黄門を真似た装束を纏う老人がいた。記念競輪の中日(当時は三日制)の準決で一-六、六-一の目がみっつつづいたことがあった。
 昔の――当然まだ五百走路だった――西武園競輪場が走馬灯のようによみがえる。
 あの頃、四十年後の西武園でナイター開催の大レースがおこなわれるなど、誰もが思いもしなかった。
 今し方、オールスター競輪の第五日が仕舞い、決勝に乗る九人がきまった。生前のIさんは口癖のように言っていた。「競輪は準決がいちばん面白い」と。大レースの準決三番はそれなりに面白かった。だけど何十年前と比較しているのかわからないけど、それよりは面白くはなかった。と記せば誤解を招くだろうから書き直す。何十年前を百としているのか自分でもわからないのだけど、競輪に限らず最近なんでも――野球も音楽もテレビも映画も――あの時代(どの時代なのかこれまた特定できない)より面白くない。その理由はただただ、俺の中身が昔より今の方がつまらないということに尽きる。
 閑話休題。昔よりつまらない中身と劣化した脳でひーふー言いながら、自分で自分にマンネリズムをおぼえる人間の第六十六回オールスター競輪決勝の予想です。
 吉田拓矢-眞杉匠-平原康多-武藤龍生の連係が、第一義に平原の優勝を置くとなると、首尾よく運ぶ展開の幅は狭められる。換言するなら「関門」が増えると思われる。単純に関東四人で、普通に番手の眞杉を軸にしての連係なら、前記の「幅」は広がり「関門」は減る。
 犬伏湧也の強さは半端ない。それは認める。ただ番手の松本は……準決の内突き二着まで……あくまで愚生の私感である。清水裕友はいつでも軽視してはいけない。後ろの山田庸平も同様だ。しかし二人並ぶとなると妙に手が出ない・気が向かない。過去に単騎の古性優作が失敗したという画がまるで浮かばない。というか単騎で「大きなところ」をしっかり獲る古性の記憶が色濃い。
 結論は眞杉から平原じゃない車券。理由はあるようでないような。得意の山勘としておきます(お叱りは覚悟)。相手には、単騎に強い、怪我にも強い、古性を頼る。
 二車単の九-五を買います。


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