寺崎浩平は突っ張ったというより、正攻法からそのまま誘導をはずし楽に逃げた。そう私に見えてしまうのは、あまりに犬伏湧也の上昇が緩かったからに相違ない。終審で出てから一呼吸入れたかどうか。気づくともう寺崎はピッチを上げ一本棒に戻った。そしてその一本棒は、寺崎のスピードが半端ないゆえに、各選手の車間がややばらばらと空き気味となり、実質12車ぶんくらいの縦長となったが、脇本雄太-古性優作の連結だけはきれいに保たれていた。高速の一本棒でレースは進んだ。満を持した脇本-古性がバック手前から番手捲りを打った。前ふたりに遅れながら三谷将太もがんばった。郡司浩平の捲りに体を併せ、払い、止めた。牽引役も露払いも満点に近い仕事をし、その上での一番人気390円でもあった。
私はと言えば、郡司-荒井崇博の車間が落ち着かないのにやきもきしながらの観戦となった。それもどんどん期待値が下降していくなかでの見物となった。ただそれでも、最近は妙にひねくれたすじ違いばかりを買うことが多かったから、並んでいる車券を買って競輪を見る愉しさを久方ぶりに味わった。
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