皆様、改めましておはようございます。

という事で、中央競馬（JRA）の秋のG1戦線を予想していく連載コラム。
今日は、古馬中距離戦線の伝統のG1、天皇賞（秋）を予想してみたいと思います。

先週の菊花賞では、◎を打ったサトノダイヤモンドが単勝１番人気に応えて快勝、逆に２強の双璧を成しつつも４着に敗れたディーマジェスティを無印としたまでは良かったのですが、押さえに回したエアスピネルとのワイドが的中したのみという結果となりました。それでも、ようやくゼロリターンから脱し、少々ながら馬券に結びつける事が出来ました。より大きなリターンへ、少しずつ手応えが出てきているように思います。

さて、今週行われる天皇賞は、迎えて154回目の開催。春秋と年２回行われており、かつては共に3200ｍで争われ、いわゆる勝ち抜き制（一度天皇賞を勝った事のある馬は出走できない）で行われていました。
1981（昭和56）年以降は勝ち抜き制が撤廃され、更に1984（昭和59）年のグレード制導入と共に距離が2000ｍに短縮されました。

3200ｍで行われていた時代の天皇賞（秋）、リアルタイムでは見ておりませんが、後から映像を見て衝撃的だったのが、1980（昭和55）年、プリテイキャストが勝ったレースです。
スタートから勢いよく飛び出したプリテイキャストが、道中グングンと後続に差をつけて単独の逃げ。２周目の向正面では、何馬身とも測れない程（20～30馬身以上？）の大逃げ。４コーナーも単独で回り、最後の直線500ｍ。後続の有力馬に少しずつ差を詰められるものの、道悪の馬場も手伝ってか、序盤のアドバンテージを守り切り、見事に3200ｍを逃げ切りました。

今ではなかなか決まる事の無い、度肝を抜く大逃げ。2000ｍと距離が短縮された現在ではさすがに同じような事は無いと思われますが（今年で言えば、やるとしたらエイシンヒカリでしょうが・・・）、個人的に、一昔前の競馬を語る上では（←リアルタイムでは見ていないクセに）外せないレースであると思っています。

さて、今回は人気上位馬に差が無く、混戦となりそうな一戦。予想は非常に難しいところですが、何とか此処までの、じわじわながらも昇り調子の体感に任せて、ビシッと予想してみたいと思います。


[2016.10.30]　東京11Ｒ
第154回天皇賞（秋）（ＧⅠ）　芝2000ｍ

注[1]①エイシンヒカリ　　（58武　豊）牡５
　[2]②クラレント　　　　（58内田博）牡７
△[2]③アンビシャス　　　（58横山典）牡４
△[3]④サトノクラウン　　（58福永祐）牡４
　[3]⑤ロゴタイプ　　　　（58田辺裕）牡６
　[4]⑥アドマイヤデウス　（58岩田康）牡５
　[4]⑦サトノノブレス　　（58シュタ）牡６
◎[5]⑧モーリス　　　　　（58ムーア）牡５
　[5]⑨ルージュバック　　（56戸崎圭）牝４
　[6]⑩カムフィー　　　　（58蛯名正）牡７
　[6]⑪ヒストリカル　　　（58田中勝）牡７
▲[7]⑫リアルスティール　（58デムー）牡４
　[7]⑬ヤマカツエース　　（58池添謙）牡４
○[8]⑭ステファノス　　　（58川田将）牡５
△[8]⑮ラブリーデイ　　　（58ルメー）牡６

上位人気拮抗で難解な一戦。その中で、午前８時現在単勝１番人気は①エイシンヒカリ。軽快な逃げで数々のレースを制し、海外でも活躍。そして今回が日本凱旋のレースとなる。特徴的な形態を持つ府中の2000ｍのスタート、逃げ馬にとっては絶好の最内枠となり、ここもマイペース先行なら押し切りも有りそうな雰囲気であるが、基本的には１着以外は大敗という戦績が示す通り、型にハマらなければ昨年のこのレースのように馬券圏外から消える可能性も十分有る。②クラレントや⑤ロゴタイプのように絡んで行きそうな馬も内枠に居り、厳しい流れになる可能性も含まれる。それでも有るならアタマ固定で数点買う程度の「注」としたい。
本命は、⑧モーリスとする。どちらかと言うとマイルの実績が顕著であるが、前走2000ｍの札幌記念でも２着に入り、このメンバーの中では近況の安定感、総合力は一枚上と見る。鞍上は、先日の凱旋門賞をファウンドで制したライアン・ムーア。昨年のマイルCSや香港マイルでもコンビ歴が有り、手の内に入っていると見たい。
対抗は、昨年の２着馬・⑭ステファノス。午前８時現在単勝７番人気と若干人気を落としているのは近況の着順からであろうが、特に前走の毎日王冠は、直線半ばで内に詰まって追えておらず、残り１ハロンで追い込んでの５着。ゴール前のスピードであればもっと上があっても良さそうな印象であった。昨年同様外枠を引いた今回は巻き返しあってもおかしくはない。
３番手評価は⑫リアルスティール。戦績からはマイルより2000ｍ近辺の方が良さそうで、更には前走が海外帰りの一戦、差し引いて考えても良さそう。鞍上も実績上位のミルコ・デムーロで、此処目標の仕上げなら、人気上位勢に割って入るシーンも十分。
④サトノクラウンは、昨年のこのレースで17着と大敗しているが、調子落ちが原因と言う事でその後に休養に入れている。先週のサトノダイヤモンド以来、ちょっとした「サトノ」旋風が起こりつつある中央競馬界、その勢いが続けば・・・という事も含めて期待してみる。
これに、毎日王冠２着馬の③アンビシャス、昨年の勝ち馬ながら近況は惜敗続き、ちょっと昨年の勢いが一段落しつつある⑮ラブリーデイも、決して大負けはしていないだけに、馬券には絡めておきたい。


＜買い目＞
（馬単）⑧＝⑫⑭、⑧－③④⑮、①－⑧⑫⑭
（馬連）⑭＝③④⑫⑮、④＝⑫
（３複）１頭軸：⑧、相手：③④⑫⑭⑮


以上です。
少しでも馬券の方でもお役に立てれば・・・と思います。