競輪中継に挟まれるバンク情報、今日の風はああだこうだと誰かが報せる。
ストリート・スライダーズのトリビュート・アルバムで仲井戸麗市が『風が強い日』をとりあげている。
♪風の強い日、雲が流れてく、乾いた通りに、ほこりが舞ってる、足をとめて、ふり返ればそこに、長い影が、腰をおろしてる、Woo, なんて平和な一日さ、Yeah, しばらくここで眠らせてよ――。アコスティック・ギターで奏でるスライドの音色がまァ気持ちいい。
声だけでかい男と女がワイドショーだかニュースなのかワカラナイ番組で憂いている。世界を、日本を、盛り場の隅っこも。国民ひとりひとりが……わたしたち庶民が……俺には庶民が誰なのかわからない。
仲井戸の風が強い日が終わると、中島美嘉の『マスターベイション』が始まる。ジミヘンのバンドみたいなバック演奏がかっこういい。むろん中島の歌も、妙にいい。
♪マスターベイション、マスターベイション、おたくのオツムは、マスターベイション、マスターベイション、できるもんなら、やってみな――。ノンポリと詰るのはけっこう。だけどその声高の政治談義、家に帰って女房相手にやってくださいな。
あの何年前の野音だろう。最上段の手摺りに寄っかかりながら、ザ・ストリート・スライダーズのライヴを見ていた。はじまって五六曲目ぐらいだったか、ふと横を見ると、幕開け前から、流れるブルースにあわせずっとビール片手に踊っていた女の子が、コンクリートにごろんと横になって酔い潰れていた。
もし、あのときの女の子も今は家庭を持って、ほろ酔いの亭主が国を憂う論をぶつのに、てきとうに相槌をうっていたとしても、頭のなかはスライダーズが流れている。
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