赤羽駅前のスターバックスでショートカプチーノを買う。注文が通る。レジの女性に「百十一番の番号でお呼びします」とレシートを手渡された。紙片の左上方に「111」。うん、やっぱり桐生純平だな――今から私が行こうとしている戸田競艇場の優勝戦の一号艇が桐生なのである。
早く着いたってやられるだけ。戸田公園駅から歩いた。道に迷うこともなく戸田漕艇場沿いの道に出た。某私立大学の艇庫が見えた。
暇つぶしに自転車で戸田に行くんだ。向かい風が強いと自転車がぜんぜん進まない。四五六を買うんだ百円ずつ。亡くなったEさんが笑顔で話していたのを思い出した。Eさん変なこと囁かないでくれ、おれ今日は一から買うんだから。
てくてく歩く。
届くエンジン音も――競艇場にかかる大橋も――立派なスタンドも――だんだんと大きくなってくる。
どんどん歩く。
歩きながら、村上春樹『街とその不確かな壁』第二部の終章のくだり――主人公が川を歩く。上流にむけて溯る。と時間も逆行する。己の肉体が若さを取り戻してゆく――をふと思い出したが、私の軀にそんなことが起こるはずもない。競艇場が近づくころにはすでに、歩の運びもあやうくなりかけていた。
土曜の優勝戦ということもありけっこうな混雑だ。売店には列ができ、今風の若いカップルや家族連れが行き交い、もちろんベテラン舟券師風情も闊歩している。お洒落なかっこうの女性グループは目の保養にもなる。うらぶれた感じのギャンブル場も嫌いじゃないけど、やっぱり遊び場は賑わっていた方がいい。人ががらがらの遊園地は楽しめないし、がらがらのバチンコ屋じゃ出る気がしない。
スタバのお告げどおり一から十レースがまで一頭、十一レースで三-一と目変わりしたが、最終はまた一頭に戻った。桐生の圧勝だった。
長い無駄話はさておいて短い本題に――。
【向日町GⅢ優勝戦】九人中、全プロ記念に乗っているのも、ダービーを走っているのも阿部将大ひとりだけ。 その阿部が高松宮記念杯には出られない。ここは遮二無二勝ちにいくしかなかろう。単騎はハンデにあらず――だって気遣う先輩諸氏皆無なのだから。頭か着外、ただただ一発狙えばいい。理の立つ二着はやはり、番手捲り濃厚の黒沢征治になるのかしら。③⑤。
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