親王牌最終日ラス前の第十一競走は松浦悠士の完勝だった。古性優作-稲垣裕之、和田真久留-松谷秀幸、柴崎淳-坂口晃輔の一見厄介な別線たちにまったくレースをさせず、ハコ無風の格上(といってもかなり弱ってはいるが)成田和也をもぜんぜん差させずの独演会であった。これほどに強え~松浦がなにゆえ準決で原田研太朗マークなのか理解に苦しむが、ま、プロフェショナルの判断に素人が口をはさむのは野暮というものだろう。ただ原田七着、松浦五着の準決を見終えた瞬間、――タイトルに一番近いところに居る松浦だが、若干、そこから、微妙に、離れたかも……そんな俺の憂慮はいらぬお世話でありましょう。
決勝は買いたい車券がまるで浮かばず往生した。逆にいえば買えない・買いたくない車券がたくさんあったということで、結果はそのなかの一通り、近畿ワンツー決着だった。ことわっておくが、村上博幸の優勝を買いたくないとか、そういうことではまるでない。大一番の競輪で、あっさりと記せば語弊もあろうが、単純スジの「追い込み・逃げ残り」の画は敬遠したい。当日の俺がそんな心持であったというだけのことだ。
購入していた何種類かの俺の車券にとって、小松崎大地のイン粘りが吉なのか凶なのかは判断がつきかねた。ちょっとした思考停止状態ゆえ、以降の流れが余計単調に感じられたのかも知れないが、今のところVTRを見ようという気がおきない。申し訳ないが――。
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