並んで闘う、並びで入る、並んで入ろうとするのが競輪の最大の特徴である。と記せば反論もあろうが、俺が最初に競輪から魅せられたものは、その「筋」という独特の概念だった。
が、競輪の競走形態が時代とともに変わってゆき、筋車券の出現率は格段に下がった。
二段駆けっぽい競走に食傷気味で、旧来の並び車券に飢えている俺にとって、二日目、準決勝の平原康多-武田豊樹の「鉄壁ライン」は拍手ものだった。
【取手競輪・第十一競走】平原康多-武田豊樹-諸橋愛―神山拓弥と四人結束なのだし、揺るがぬ筋車券、一点重視なら「ズブズブズブ」だ。関東の五番手を固めたつもりで、俺は①④⑧の三連単を買うとしよう。
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