選手紹介時に眞杉匠が窓場千加瀬-古性優作の近くをしばらく回っていたから、もしかして最初から並ぶ意思表示かしらとも思ったが、本番はまるで違った。ま、窓場-古性の前受けでは心変わりしたとしても仕方ない。
北四人が押さえると、窓場は一瞬突っぱるそぶりを見せながら車を下げていった。これが絶妙だった。効いた。松井宏佑も眞杉匠も体が動かない、反応できない。窓場が単純に五番手捲りに構える画を私はまるで想像できなかった。もしかしたら松井も眞杉も同様だったかもしれない。
一本棒になった。
古性の前を回る窓場の攻め口を先行から捌きまでなんでもありの複雑系と想像した私を――古性から窓場じゃない車券しか考えられない私を――嘲笑うような近畿ワンツー決着であった。一着二千万に二着一千万。同期二人に最上の結果をもたらしたのは以外にも「シンプル・イズ・ザ・ベスト」の競輪だった。複雑かに単純。やっぱり競輪はおもしろい。
ふうむ、窓場は九着覚悟の走りで古性から。私の下種な予想がはずかしい。
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