Aは先日Bの地元でスカしたばかりだから、今日はドカンと逃げちゃう。
二度競られてるンだから一度はやりかえさなきゃ――。
世話になりっぱなしなら今日は引っ張っちゃうだろう――!
真相はさておき、選手間のあやふやな思惑を独善で処理、勝手に競輪道などと宣い車券を買う悪癖は死ぬまで治りそうもない私だが、――ほら見ろ、云ったとおりだろう――と小躍りする場面はかなり減った。理由は一重に私の競輪に対する思慮の浅さであり、固陋な競輪観にあるが、それでも時折、ささやかなる競輪道に出遇うと、ささやかなる幸福感に抱かれるのだ。
約一ヶ月前の四月二十八日、当欄に、〈天賦の才に恵まれた寺崎浩平といえども、これから先の長い競輪人生に於いて、かならず、何度も、通る道がある。ま、「道」などと記せば大仰に過ぎるが、「強いがゆえに後ろに差される惜敗」の積み重ねは一流の必須条件であろう。「佐世保競輪二日目(四月二十九日)第十二競走」寺崎浩平の「初めての二着」を目撃したいがゆえに川村晃司のハコ差し=②⑦の二車単を買います。〉なる拙文を記した。結果は正攻法から七番手まで下げた寺崎のカマシ捲りに川村はぷつり離れ着外、差すどころの騒ぎではなかった。
本日(六月十三日)の向日町F1、準決の最終に寺崎浩平と川村晃司の名前があった。もちろん◎○だ。地元の川村はおなじ轍は絶対に踏めない! 興味津々で見物していたら、寺崎は赤板から突っ張る気満々・誰も出させず・三番手の筒井裕哉まで楽~に廻って本線の独壇場、最後はこれ又楽~に川村が差した。
佐世保の「借り」を返したでは穏当さを欠くので、地元ゆえの「気遣い」且つ決勝への布石と記しておくが、好みである「ささやかなる競輪道」に私は嬉しくなった。
明日〈六月十四日〉の決勝も準決同様に寺崎-川村-筒井の並びである。又々独占? 再度差し? 否、それは買わない。明日は定番の七番手捲りでぶっちぎりの車券。薄目なら伊藤正樹かなァ。初日出ちゃってる(寺崎から伊藤で1,910円)から、多分もう「遅い」とはおもうけど……。
【向日町11レースS級決勝】は①⑥の二車単を買います。
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