皆様、おはようございます。

今週もお疲れ様でした。週末、土曜日を迎えます。
本日はギャンブル以外のお出かけのため、前予想系のコラムはお休みとさせて頂きますが、オートレースに関する個人的に今週最大の話題について触れておきたいと思います。
・・・あ、今週最大の話題という意味では「川口でナイターオート開催」が群を抜いているのですが、これに関しましては既にオートレース仲間の皆さんが書かれておりますので、あくまで個人的に最大の話題という事で・・・やはりこれを置いて他には無いでしょう、「オート界の人間国宝にして公営競技最年長勝利記録保持者・谷口武彦大先生、某在京キー局の某ステーションの月曜・松岡修造コーナーで特集される」・・・

この話題は、１ヶ月前くらいから出ていて、当初の放映予定は6/8（月）だったのですが、諸般の事情により２週間延び、6/22（月）に晴れて放送される運びとなりました。
個人的に興味があったのは、「どれくらいの放送時間なのか」「谷口選手の取材がどのように纏められたのか」そして「オートレースそのものがどのように伝えられるか」の３点。これまでも、「公営競技最年長勝利記録」という事で、地上波の媒体でも何度か取り上げられてきた谷口選手ですが、今回は今までよりも注目度が高い番組、しかも番組宣伝（番組案内）でも触れられているだけに、この３点の取り上げられ方次第では、曲解・誤解を含んだ伝わり方がされないかと、期待と不安が入り混じった感じで、夜遅いのにテンションは上がりっぱなしでした。
おそらく番組後半である事は分かっていましたが、何分にそのコーナーがスタートするか分からず、結局番組冒頭から見る事になり、そして、まだかまだかと待ち続け、このまま番組終わっちゃうんじゃないかと少しヒヤヒヤしながらも、最後のコーナーとしてようやくスタート致しました。そして約10分程の特集コーナー、終わった後の感想としては・・・「これは良い特集だった」。

まず、放送時間（10分程）は十分、取材の時間としてもしっかり取られていた印象で、そして谷口選手の魅力（キャラクター、強靭な体力、レースに懸ける思い）も余す事無く纏められており、そしてオートレースの魅力そのものについても（公営ギャンブルという側面は殆ど出ていなかったものの）伝わっていたのではないかと思っており、正直見る前は不安の方が大きかったのですが、それも杞憂に終わった感じがしています。

私のオートレース観戦仲間の皆様、そしてプロフィール欄をご覧になった方には既にお分かりかと思いますが、好きなオートレース選手として即答の一番手として挙げるのが谷口武彦選手です。
今から17年前、私が浜松オートに足を運ぶようになってから、まずは、ちょいちょい穴車券を取らせてくれる、車券的相性の良い選手というところから、谷口選手へのシンパシーを感じるようになりました。でも、選手名鑑の顔写真（薄いサングラスをかけて写っている）を見るに、「ちょっと怖そうな人なのかな」という思いもありました。しかし、その後、ファン感謝祭等の場で実際にお声をかけさせて頂くようになり、話して見るとそのイメージはどこへやら。というか、本当にどこにでも居そうな、普通のおじいちゃん。「これからも頑張ってね」と声をかけると、謙遜しながらも「ありがとう」と言ってくださる、その何とも普通な感じ、人間的な魅力（笑顔がかわいいんだ、これがまた）に、やられてしまった感じでした。
最近では車券に絡む事も少なくなり、以前はよく買っていたものの、だんだん「応援したいけど、実際の車券は別かな・・・」という感じになりつつある昨今でも、たまにとんでもないところで車券に絡んで爆裂配当を提供してくれており、「なぜここで買わなかったかな」という悔しさもちょっと出たりするのですが、でも結局は「おじいちゃん、今日もカッコ良かったな・・・」と、車券度外視で感じさせてくれる。・・・今となっては、そんな車券を度外視にして応援できる選手は、公営競技界で谷口選手をおいて他には居ないような気がしています。

そんな谷口選手の特集は、まず浜松市内の某スナックのカラオケで美声を披露しているカットからスタート。そうです。OKです。そして「本当にどこにでも居るおじいちゃん」からの、レース場で爆走する姿へのカットチェンジ。そうです。OKです。文句無しです。
その後、松岡修造が谷口選手とのタンデム走行（２人乗り用の特別な競走車を使用）、そのスピード感を伝えるあたりは、まさに松岡修造のタレントとしての腕の見せ所。（いや、本当に、ウィンブルドンとかで戦ってた現役の頃には、こんな才能があるとは思わなかったですよ）
そして、やはり谷口選手の特集となれば、トレーニングの様子を外すわけにはいきません。レースの無い日は４時間みっちり筋力トレーニング。御年73歳ながらレースを続けられる一番の要因は、やはり衰え知らずの強靭な筋力・体力でしょう。もちろん私には想像もつきません。その陰での努力には本当、脱帽の思いです。２年前の落車（ホント危なかったけど、ケガ１つ無かった）の映像も交えながら、同世代の人たちへのメッセージとして、長く続ける事の意味を説き、そして放たれた言葉が「無事是名馬」・・・決してこれまでの選手人生、華やかなものとは言えなかった（これまで優勝０回、おそらくこの先も・・・）ですが、長く限界まで走り続ける事、これが谷口選手の、谷口選手にしか為し得ない「走る意味」になった瞬間から、オートレース業界に無くてはならない、オンリーワンの存在になったという事が出来ると思います。そしてその陰には、昨年先立たれた奥様への感謝の気持ちがあってこそ・・・と、その部分も含めて伝えてくれた今回の特集は、非常に良いものであったと感じています。

もちろん、オートの魅力はスピードレース、若い選手達が織りなす頂上決戦。しかし、それとは別の魅力として、ベテランレーサー達がコースを押さえ、若い選手達を翻弄させる、というのもあります。
これからも谷口選手には、その百戦錬磨の走りで、レースを盛り上げて欲しいと願ってやみません。そして私はこれからも、その勇姿を見に、その愛くるしい笑顔を見に、レース場に足を運びたいと思っています。