明日(十一月十日)から四日市記念競輪が開幕する。
主力のほとんどが約一週間あとに小倉の競輪祭を控えている。
ここより競輪祭と露骨にコメントする選手はいないにしても(いたってかまわないけど)、プロが賞金の高いところにあわせるのは至極もっともなことで、なあに給料取りでも職人でも人間みな似たような算段で動いている。と記せば「お前とは違う」と言われそうだ。
競輪祭につながる走り。競輪祭に向けて強めにやっている。目の前のレースを一戦一戦全力でやるだけ。目に耳にしがちな種々のコメントを私は信じない。「あっ」ちょっと嫌な響きだな。真に受けないというかね、たいがい右の耳から左の右へ流す。換言すれば、競輪そのものは思いっきり勝手に思い込むけど、選手が発するコメントに関しては字面をそのまま鵜呑みにしないよう心がけている。コメント満載の予想紙の記者のくせして何故?と言われそうだが、コメントに逆らうぐらいじゃないと競輪は、車券は面白くない。捻くれ者の競輪党が行き着いた先である。
四日市記念初日の第十二レース「特選競走」の番組を見ている。
先日終幕した京王閣記念の初日は坂井洋の番手に古性優作が飛び付くも退かされた平原康多が猛然と反撃、直線のデットヒートは見る者をうならせた。決勝は関東が大挙八人も乗って埼玉と栃茨は別線を余儀なくされた。森田優弥のブン回しで平原康多-宿口陽一-中田健太が番手捲りを放ち埼玉ワンツースリーかに、不発の吉田有希を捨て捲った坂井洋の勢いがいい。気づいたときには平原のよこまで。優勝したのは、風圧を受けながらも自らブロックに行った平原の内を抜け出した宿口だった。長広舌をふるっている内に何か思い込みそうなものだが、どうにもとんと浮かばないのはどうしたことか。
坂井-平原-宿口、古性-浅井康太-坂口晃輔、小松崎大地-守澤太志、北津留翼で「三対三対二対一」の四分戦。
いくら競輪祭を控えているとはいえ地元組は別でしょう? と問われたら「そりゃもちろん」と返すことにしているが、そうじゃない場合だってあると内心思っている私はどっちつかずの複雑な表情しているかもしれない。どこぞのテレビのコメンテーターみたいな心配顔、同情の顔、信じられなーいの顔、もっともだの顔、良かったわの顔が苦手な私だ。
♪からっぽの励ましなら、ロボットの方がまだずっといい、テレビのニセモノ心配顔、君は二つから出直しなさい、とSIONが『お前の笑顔を道しるべに』で唄っている。
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