息子のサッカーの試合を見に行った友人の父親が、何々さん・何々先輩とか敬称など使わず、学年関係なく「ヒロシこっち!」「ヨシダ! 後ろ後ろ」等々、所謂タメ口でコンタクトを保つのに驚いたらしい。たしかにサッカーという競技のスピードを考えたら「何とかさん上げてくださ~い」などと気を遣っている時間はない。
プロの世界も同様なのだとしたら、キング・カズに対して二十歳の選手が「カズ! 右右右――!」なんて場面もあるわけだ(サッカーにまるで詳しくない小生の戯れ言ですので間違っていたらゴメンナサイ)。
「サッカーじゃなくてフットボール――」と、何十年来俺の前でこだわるH先輩には暫く会えていない。
俺が最年長なのだろうな、おそらく――。この二三年、美容室でおもい、ライヴハウスで感じることが増えたが、競輪場やオートレース場は違う。まだまだ大先達が元気に歩き廻っているから安堵する。
はじめて行った競輪場はとにかくおっかなくて、年下格下の俺は小動物のように周りを警戒していたものだ。時代は変わり、今や親子で遊べるギャンブル場らしいが、それでも揚げ竹輪をほおばりながら場内を闊歩出来るようになったのは、年の功だろう。
別府記念は三日目。もちろんメインは準決三番であるが、昨日から引っ掛かっているのは第八レースの敗者戦、山崎芳仁-斉藤登志信-杉山悠也の布陣だ。「初日が山崎-斉藤と組み四着五着、二日目は山崎-杉山で六着七着」を伏線とすれば、“山崎は常より早めの仕掛け”の画が浮かぶ。山崎(41歳)-斉藤(48歳)-杉山(37歳)の年功序列も勘定に入れると、斉藤の頭となるのだが……。相変わらずのマンネリ車券も年の功と云えば年の功だ。
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