初周から中田健太が守澤太志に体を浴びせる。
やる気だなー。
両人とも内を嫌って幾度か入れ替わる。
守澤は後ろに味方二人だからすぐ抜け出せるけど、中田は成田和也-庄子信弘の後ろまで下げねばならず大変だ。何度目だったか、成田の後ろまで下げた中田が一瞬の隙を衝いて庄子を退かすように抜け出た。ますますやる気だ。しまったと思ったのだろう。そのあとの庄子が慎重に内を締めてまわっているのを見て思わず微苦笑した私である。
正攻法の嘉永泰斗-浅井康太-渡辺十夢の後ろに諸橋愛は半分わかっていたつもりだったのに、もう道中から、諸橋の二着がこわくてこわくてたまらなくなった。
嘉永に一度突っぱられた新山響平が一呼吸おいて仕掛け直した時に守澤も中田も置き去りにされた。裸のカマシとなった新山の後ろに嘉永-浅井がおさまり、四番手には渡辺をすくった諸橋がいる。ああ浅井の優勝だなと思った。しかし……新山のがまんはきつかろう。最後の力を振り絞って追い上げた守澤を阻んだのは渡辺で、いい勢いで踏み上げた成田を弾いたのも渡辺だった。私の残った駒はことごとく、諸橋に「すくわれたはず」の渡辺につぶされたのでした。
優勝は一番車の浅井康太で二着三着が二番車の嘉永泰斗と九番車の諸橋愛で際どく見えた。
が、私は一から二も九も持っていない。
もはや当欄、優勝戦後記とは名ばかりで、単なる車券下手の泣きを書きつけるノートと化している。
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