昔のB級は準決二個だったから、各レースの四人四人が優参確定で、残りひとつの椅子は五着ふたりの抽選で決したのだが、この「闘い」はけっこう盛り上がった。おれも取材の時は遠巻きによく見学したものだ。
福井記念の三日目は準決三番の時間帯に大雨に見舞われ中止となった。
記念競輪の決勝戦に乗れるかどうかの抽選は大いに盛り上がったことだろう。かなうなら実景を見たかったものだ。と、外野のおれは勝手なことを言うが、案外トップクラスの抽選はクールだったりして。
松浦悠士も、脇本雄太も、もれた。
が、古性優作は抽選も負けなかった。
だから古性だ、とも、脇本の分も背負って古性だとも思わない。
だけど古性ははずせない、とは強く思うのだ。
さて、どうしよう――。
【福井記念競輪決勝】滅多に経験できない「でかい抽選」をクリアした九人には全員つきがある。というか相当量のつきを費消したとも言えそうだから、つきの比較ではイーブン、素直に実力重視、展開重視だ――そういう予想がおれは一番苦手なんだけど……。
坂本周作-菅田壱道-佐々木雄一がブン回してもねえ……。松井宏佑-鈴木裕のカマシに古性優作-南修二が対処するか、もしくは松岡辰泰――この人、良い意味で曲者っぽい――が反応するか。森田優弥には何ができるんだろう?
松井、鈴木、古性、南、松岡が残った。
――ふうむ。
南、あいかわらず失格が多いなぁ。当然ペナルティの欠場も多い。
地元の大看板脇本雄太がいない福井記念の決勝なら、古性が大阪-大阪の先輩、南を気づかう、なんと発想は野暮なのかしら。でもやろうとおもえばやれそうな番組にも思える。ま、べつにそんなに強い意志などなくとも、ちょいと早めに、きれいに捲っちゃうなら、寸チョンもなくはない――その画だと松井は切る手だな。
⑨①の二車単、⑨①③と⑨①④の三連単を買います。
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