遠山競輪研究所

競り込み・飛び付きランキング 2022年前期( 2022/08/05 )

2022年前期(1月~6月)の 選手の 競り込み回数飛び付き回数を集計しました。恒例のランキング形式で報告します。
横の動きで勝負する選手のランキングとなります。

以下目次項目

競り込み飛び付きのカウント条件は次のとおりです。

競り込み
目標選手の後位で周回中から併走している場合を競りとし、目標選手と筋じゃない(地域的に遠い)選手に競り込みをカウント
飛び付き
イン粘りまたは追い上げの行為をおこなった選手に飛び付きをカウント

ランキング表中の数値や色付けの意味は次のとおりです。

  • 表中の「競込み - 連絡み」で「 4 - 2 」は、「4回の競り込みを行い、うち2回の連絡み」
  • 表中の「飛付き - 連絡み」で「 6 - 3 」は、「6回の飛び付きを行い、うち3回の連絡み」
  • 背景にピンクの色付けがある選手は、2021年前期・2021年後期に続いて三期連続のランクイン
  • 背景に黄緑の色付けがある選手は、2021年後期に続いて二期連続のランクイン
  • 背景に黄色の色付けがある選手は、前々期(2021年前期)または前々々期(2020年後期)にランクイン
  • 表中の「級班」の「2022前」は今回の対象期間 2022年前期の級班、「2022後」は 次期となる 2022年後期の級班。

ランキング表は期間中の「競り込み回数」および「飛び付き回数」で順位付けしていますが、回数が同じだった場合は「競り込み回数+飛び付き回数」が多いほう、それも同じだった場合は「出走レース数」が少ないほう(つまり 競り込み率・飛び付き率が高い選手)を上位の順としています。
なお、文中の「今回」および「今期」は2022年前期(2022年1月~6月)のこと、「前回」は2021年後期(2021年7月~12月)のことです。

S級戦2022年前期(1~6月)

S級戦 競り込み回数ランキング(2022年前期)
順位選手名府県級班
2022前 
/ 2022後
出走
競込み
-連絡み
飛付き
-連絡み
1尾形 鉄馬107宮 城S2 / S2409-00-0
2佐々木 龍109神奈川S2 / A1413-00-0
3内田 英介91東 京S2 / S2493-10-0
4瓜生 崇智109熊 本S1 / S1342-24-1
5佐々木 省司86青 森S2 / S2672-12-1
6笠松 信幸84愛 知S1 / S2292-01-1
7山口 敦也113佐 賀S2 / S2262-00-0
8新山 将史98青 森S1 / S1412-00-0
9柴田 洋輔92東 京S1 / S1422-20-0
10伊藤 大彦89徳 島S2 / S2452-00-0

前回A12班戦で競り込み回数3位だった宮城の尾形鉄馬選手(107期)がS級に上がり、9回の競り込みでぶっちりのトップでした。同地区の自力選手がいれば3番手でもラインを固めますが、同地区の目標がいないレースでは本線の3番手が空いていても、妥協せず必ず番手で勝負します。

前回追い込み型へ転身して一気にS級戦の競り込み回数1位となった神奈川の佐々木龍選手(109期)が、今回も2位でランクインです。前回は2回の失格があり残念ながら今年後期はA級に落ちますが、今期は平均得点が104点超えで失格も1回だけでしたので、来年前期はS級に戻ってきそうです。

競り込み回数3位は内田英介選手(91期)でした。2006年のデビュー時は静岡の鈴木英介でしたが、1年後に内田姓となり2010年に東京へ移籍しました。ここ数年は競り込むことはなくタテ脚勝負の追い込み型だったのですが、今期は目標ないレースで3回の競り込みを行ない初ランクインです。

競り込み回数としては初ランクインの瓜生崇智選手(104期・熊本)は自力自在型で、前回・前々回および今回も飛び付き回数でランクインしていますが、 今回は周回中からの併走も2度あったようです。

S級戦 飛び付き回数ランキング(2022年前期)
順位選手名府県級班
2022前 
/ 2022後
出走
飛付き
-連絡み
競込み
-連絡み
1佐伯 辰哉109広 島S2 / A1439-40-0
2川口 雄太111徳 島S2 / S2368-30-0
3石井 洋輝115福 島S2 / S2428-00-0
4松岡 孔明91熊 本S2 / S2497-40-0
5宮崎 大空115熊 本S2 / S2396-40-0
6荻原 尚人89宮 城S2 / S2466-20-0
7藤田 大輔91千 葉S2 / S2546-10-0
8出澤 拓也111神奈川S2 / A1385-00-0
9阿部 拓真107宮 城S2 / S2445-30-0
10藤木 裕89京 都S2 / A1455-20-0
11末木 浩二109山 梨S1 / S1525-10-0
12會澤 龍105宮 城S2 / S2555-00-0
13瓜生 崇智109熊 本S1 / S1344-12-2
14佐藤 礼文115茨 城S2 / S2324-10-0
15松本 貴治111愛 媛S1 / S2354-10-0
16箱田 優樹98青 森S2 / S2364-20-0
16和田 真久留99神奈川S1 / S1364-20-0
16立部 楓真115佐 賀S2 / A1364-10-0
16松岡 辰泰117熊 本S2 / S1364-00-0
20瀬戸 晋作107長 崎S2 / A1424-20-0
21不破 将登94岐 阜S2 / S1484-20-0
22戸田 洋平92岡 山S1 / S2494-20-0
23松浦 悠士98広 島SS / SS544-10-0

前回飛び付き回数3位だった広島の佐伯辰哉選手(109期)が、今回トップとなりました。まだほとんどのレースでライン先頭の位置ですが、自力勝負はだいぶ減り、他自力の後位へ飛び付くことが多くなりました。前回失格が1度あり、今年後期はA級戦での戦いとなります。

飛び付き回数2位は、初のS級となった徳島の自力型・川口雄太選手(111期)でした。前々と動いて最終ホームを取ることも多いのですが、そこを叩いていく選手の番手に飛び付く器用さがあります。A12班戦の初優勝はデビュー5年目(2021.11久留米)でやや遅めだったのですが、初S級となった今期は早速の優勝(2022.5久留米)があります。S級戦のほうが向いていようで、今後さらに上昇がありそうです。

飛び付き3位には福島の石井洋輝選手(115期)が初ランクインです。徹底先行でデビュー3年目にはS級選手となりましたが、S級2期目の今期はバック数もだいぶ減り、飛び付き等の自在な動きを試行しているようです。まだまだ準決勝突破が壁となっていますが、横の動きがもう少し上手くなれば点数は上がっていきそうです。

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A12班戦2022年前期(1~6月)

A12班戦 競り込み回数ランキング(2022年前期)
順位選手名府県級班
2022前 
/ 2022後
出走
競込み
-連絡み
飛付き
-連絡み
1梶原 恵介92大 分A2 / A3535-11-0
2那須 久幸71福 岡A1 / S2405-20-0
3西島 貢司64熊 本A2 / A3374-11-0
4爲田 学69沖 縄A2 / A2484-21-0
5吉竹 雄城99千 葉A2 / A3394-00-0
6増田 鉄男74徳 島A2 / A1424-10-0
7岩見 潤71三 重A2 / A1454-20-0
8作田 悦章92徳 島A2 / A2493-16-4
9山崎 輝夫99埼 玉A2 / A1403-23-0
10坂本 将太郎101栃 木A1 / A1433-02-0
11中山 敬太郎100熊 本A2 / A3323-01-0
12加藤 昌平80福 岡A2 / A2403-00-0
13對馬 太陽85神奈川A2 / A2583-10-0
14屋良 朝春94沖 縄A1 / A1412-05-2
15園田 鉄兵93熊 本A2 / A2312-13-1
16竹内 真一89福 岡A2 / A2462-03-0
17玉木 英典95福 島A2 / A3332-02-1
18山城 光央64静 岡A2 / A3422-02-0
19黒田 大介77愛 媛A2 / A1312-01-0
20阿部 英光89宮 城A1 / A2332-01-0
21中村 淳69栃 木A1 / A1432-21-0

A12班戦の競り込み回数トップは、大分の梶原恵介選手(92期)でした。毎回ランクインしている常連であり、2018年後期の調査開始以降5度目のトップです。失格の影響もあり、残念ながら今年後期はチャレンジ陥落となります。

競り込み回数2位は、福岡のベテランマーカー那須久幸選手(71期)でした。あまり競りをしない選手ですが、今期は目標ないレースでは初手からの競り込みを多用しました。現在はA級とS級のエレベーター状態ですが、今年後期はS級復活です。

競り込み回数3位は、熊本の選手会支部長でもあるベテランマーカー西島貢司選手(64期)でした。かつてS級からA級へ降格した2010年に競りを多用した時期もありましたが、以降はほとんど競り込むことはありませんでした。半年で4回の競り込みは12年ぶりとなりました。

A12班戦 飛び付き回数ランキング(2022年前期)
順位選手名府県級班
2022前 
/ 2022後
出走
飛付き
-連絡み
競込み
-連絡み
1佐藤 健太101福 岡A2 / A23116-50-0
2照屋 将貴111沖 縄A1 / A2368-20-0
3高橋 泰裕107埼 玉A2 / A2378-20-0
4菅田 謙仁109宮 城A2 / A2408-20-0
5中村 翔平117福 岡A2 / A2428-60-0
6谷本 奨輝107富 山A1 / A2438-20-0
7久保田 泰弘111山 口A1 / S2488-70-0
8小川 大地98愛 知A2 / A2377-01-0
9金野 俊秋92千 葉A1 / A1387-20-0
10伊藤 奎115福 島A1 / A2497-30-0
11山崎 泰己101岡 山A1 / A1517-50-0
12内田 淳111千 葉A2 / A3537-00-0
13作田 悦章92徳 島A2 / A2496-43-1
14大澤 哉太95北海道A2 / A3406-00-0
15戸伏 康夫96岡 山A1 / A1426-10-0
15田村 風起107奈 良A1 / A3426-00-0
17山本 恵介100福 島A1 / A1446-30-0
18肥後 公允91奈 良A1 / A2456-10-0
18布居 大地111和歌山A2 / A2456-10-0
18秋葉 大輔90東 京A1 / A2456-00-0
21増田 利明81静 岡A1 / A2526-40-0
22屋良 朝春94沖 縄A1 / A1415-22-0
23田原 大広87北海道A2 / A2275-10-0
24今野 有樹115愛 媛A2 / A2315-30-0
24佐々木 和紀117神奈川A2 / A2315-10-0
26福田 真平113愛 知A2 / A2325-10-0
27小林 申太101茨 城A1 / A1335-10-0
28重倉 高史95富 山A1 / S2355-10-0
29佐藤 佑一92岩 手A1 / A1365-20-0
29水森 湧太117東 京A2 / A1365-10-0
31花田 将司99千 葉A1 / A1375-40-0
31藤縄 洋介89兵 庫A2 / A3375-00-0
33菱田 浩二97京 都A2 / A3395-30-0
33菅原 裕太100静 岡A1 / A1395-30-0
35海野 敦男69静 岡A2 / A3425-00-0

飛び付き回数のトップは、福岡の佐藤健太選手(101期)でした。前回のチャレンジ戦では、新人選手の後位で番手戦に徹したのですが、A12班戦に復帰した今期はうっぷんを晴らすように先行もするし、そうじゃなければ飛び付きで好位を狙うという、活発な自力自在型に戻りました。佐藤選手が出走するレースは「何もしないはずはない!」として車券予想しなければいけません。出産で休養していた奥様(長澤彩選手)の復活も近いようです。

飛び付き回数2位は沖縄の照屋将貴選手(111期)でした。デビュー4年目で初ランクインした前々回あたりからバック数も減ってきて自在性が増した感じでしたが、今期は遂にバック取得が0回となりました。今後追い込み選手として認識されて、若手先行型の番手を回れるようになれば、点数が伸びてS級を狙えるようになるかも知れません。

飛び付き回数3位は埼玉の高橋泰裕選手でした。前回に続いてのランクインです。デビュー7年目の自力選手ですが、デビュー時に既に30歳でしたので、現在37歳です。2019年前期に一度S級に昇級しましたが、自力が通じず良い成績は上げれませんでした。自在性が出てきた前回あたりから成績は上向きになったようです。再度S級を目指して欲しいです。

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チャレンジ戦2022年前期(1~6月)

チャレンジ戦 競り込み回数ランキング
(2022年前期)
順位選手名府県級班
2022前 
/ 2022後
出走
競込み
-連絡み
飛付き
-連絡み
1森山 昌昭 67福 岡A3 / A3554-11-1
2鈴木 純73神奈川A3 / A2394-10-0
3郷坪 和博70神奈川A3 / A3424-00-0
4高尾 剛文66福 岡A3 / A3434-10-0
5村本 慎吾94静 岡A3 / A3453-16-0
6沢田 勇治98山 口A3 / A3463-03-0
7吉橋 秀城85埼 玉A3 / A3493-03-0
8藤光 健一63東 京A3 / A3493-01-1
9藤野 貴章97佐 賀A3 / A3433-00-0
10古屋 孝一62愛 知A3 / (注)443-00-0
11山下 茂樹65大 阪A3 / A3422-03-1
12渋谷 錬103神奈川A3 / A2462-13-2
13嶋貫 高大91宮 城A3 / A3302-01-0
14中村 光吉60三 重A3 / A3372-01-0
15伊狩 知人85奈 良A3 / A2482-01-0

チャレンジ戦の競り込み回数ランキングの上位には、ベテランの追い込み選手が並びました。
トップは福岡の森山昌昭選手(67期)でした。前々々回~前回と3期連続の競り込み2位でしたが、今回遂に1位となりました。前回の記事にプロフィール紹介してますので参照ください。

競り込み回数2位・3位には神奈川のベテランマーカー2人が入りました。
2位の鈴木純選手(73期)は初のライクインです。長年A12班戦で戦っていて、競り込むことなどほとんどなかった選手です。失格点の影響もあり今期は人生初のチャレンジ戦での戦いとなり、目標のないレースでは周回中から先行選手の番手で勝負しました。今年後期はA12班戦に復帰しますが、今期の得点は72.77点でしたので2023年前期にA12班戦で戦えるかは微妙なところです。

3位の郷坪和博選手(70期)は、2019年の前期・後期にチャレンジ戦競り込みで連続ランクインしており、3年ぶりのランクインです。4回の競り込みは、いずれも先行一車のレースで自分に目標がないレースでした。

(注) 古屋孝一選手(62期)は 2022年7月12日に引退しました。

チャレンジ戦 飛び付き回数ランキング
(2022年前期)
順位選手名府県級班
2022前 
/ 2022後
出走
飛付き
-連絡み
競込み
-連絡み
1眞鍋 伸也85香 川A3 / A34910-31-0
2伊藤 之人90東 京A3 / A3488-70-0
3浦野 慈生103神奈川A3 / A3307-30-0
4村本 慎吾94静 岡A3 / A3456-03-1
5小野 祐作72岡 山A3 / A3416-00-0
5山田 慎一郎89神奈川A3 / A3416-00-0
7稲葉 一真100静 岡A3 / A2446-20-0
8一ノ瀬 貴将98大 阪A3 / A2456-30-0
9坂本 智哉82岡 山A3 / A3335-10-0
10山本 淳94神奈川A3 / A2425-10-0
11岡田 大門87愛 知A3 / A3495-30-0
12木下 章61長 野A3 / A3505-10-0
13邊見 斎92福 島A3 / A3525-30-0
14古川 喬99宮 城A3 / A3615-20-0
15原野 隆83東 京A3 / A3324-11-0
16舟元 権造92大 阪A3 / A3444-11-0
17町田 勝志76静 岡A3 / A3354-00-0
18加美山 隆行92宮 城A3 / A3384-20-0
19鈴木 浩82新 潟A3 / A3414-10-0
20河野 淳吾99神奈川A3 / A2444-20-0

チャレンジ戦の飛び付回数きトップは、前々回(2021年前期)に1位だった香川の眞鍋伸也選手(85期)の返り咲きです。前回は期初の7月に2回の失格があり、以降横の動き抑えめでしたが、今期は本来の動きを取り戻しました。7月1日で42歳となりましたが、まだまだ先行もする自力自在型です。しかし他に積極型がいるレースでは飛び付きを多用します。

飛び付き回数2位には、東京の伊藤之人選手(90期)が入りました。本来は「S取って突っ張り先行、または抑えられれば引いて巻き返し」の自力選手でしたが、今期は「抑えられれば番手でイン粘り」を多用しました。この作戦は結構成功し、8回のイン粘りで7回の連対を果たし、別線自力⇒伊藤選手という出走表上では「逃げ-逃げ車券」となるケースが多発しました。今後もイン粘りを有効に使うのではないでしょうか?

飛び付き回数3位は、神奈川の浦野慈生選手(103期)選手でした。基本は先行の自力選手ですが、ここ2年ほどは強引に叩いていく選手がいる場合は、番手に飛び付く作戦を取ります。2018年後期にA3班に降班して以降なかなかチャレンジ戦を抜け出せない状況でしたが、今期は平均得点73.90点で失格もなかったので、来年前期は久々にA12班戦へ復活となりそうです。

ちなみにチャレンジ戦飛び付き回数の上位3人は、いずれも180cm超えの大きい選手となりました。

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