遠山競輪研究所

選手の血液型とレース成績の関係( 2022/06/17 )

Keirin.jpの選手データには、身長や体重と並んで、選手の星座・九星・血液型も記載されています。
前回の「星座」に続き、今回は「血液型」に注目してレース成績との関係を調査してみました。

以下目次項目

1. 競輪選手の血液型比率

血液型(ABO式)については、国勢調査等で調査されることもなく、日本人全体の正確な比率は不明です。いろんな組織が自分のところで得られたサンプリングデータから推測したものがあるのですが、結構差があります。(例えばO型の比率は29%だったり、32%だったりします)
今回は、日本赤十字社や厚生労働省のサイトに’近似値’として記載されている、「A型 40%、B型 20%、O型 30%、AB型 10%」を日本人全体の比率とします。

表1-1. 現役競輪選手の星座比率
血液型血液型比率
日本人全体現役競輪選手
A型40 %39.4 %
B型20 %20.8 %
O型30 %30.7 %
AB型10 %9.1 %

表1-1 は、2022年2月1日現在の現役競輪選手 2,336人の血液型比率を算出し、日本人全体の比率と比較した表です。
比率はほぼ一致しており、競輪選手だからといって特有の血液型比率がある訳ではないようです[1]

表1-2. クラス別の血液型比率
血液型血液型比率
S級選手ガールズ選手
A型41.4 %34.8 %
B型19.2 %19.9 %
O型30.4 %38.5 %
AB型9.0 %6.8 %

表1-2 は、S級選手(681人)およびガールズ選手(161人)に限定して集計した表です。
統計的には選手全体との比率差は認められないのですが、あえて比率差を拾って解釈すると次のようになります。
・僅かだが、S級まで登る、または長くS級選手でいるのはA型が多い。
・ガールズ選手はO型が多い。

表1-3. 年齢別の血液型比率
血液型血液型比率
25歳以下50歳以上
A型35.2 %40.8 %
B型22.5 %22.2 %
O型32.9 %28.4 %
AB型9.4 %8.6 %

表1-3 は、年齢的に若い側とベテラン側のそれぞれ約10%に該当する、25才以下の選手(267人) 及び50才以上の選手(256人)を抜き出して集計した表です。
統計的には選手全体との比率差は認められないのですが、あえて比率差を拾って解釈すると次のようになります。
・若手選手の比率構成は、日本人全体の比率に対してA型が少なく、B型とO型がやや多い。
(=B型とO型が競輪選手になり易い)。
・選手寿命が長いのはA型の選手。

ポイント:競輪選手の血液型比率は日本人全体とほぼ一致している

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2. 血液別の選手タイプ

次に血液別に選手の特徴を調べてみました。
調査対象は2019年1月~2021年12月の3年間に開催されたレース(当日欠場がなく、2車以上ゴールしたレース 69,699個)、およびそれに出走した選手(延べ人数 522,768人)です。対象レースの平均車立ては7.5車でした。

表2-1は対象レースの出走表における「選手脚質の比率」、「直近4ヶ月のバック数が12回以上の選手、およびスタート数が7回以上の選手の比率」を選手の血液型別に集計した表です。
バック12回以上は徹底先行の判定基準として、スタート7回以上は積極的なS取りの判定基準として設定しました。
各項目の1位にオレンジ最下位に水色の色付けをしています。

表2-1. 脚質とバック数・スタート数
血液型脚質比率直近4ヶ月データ
バック
12回超率
スタート
7回超率
A型49.1%23.3%27.6%7.1%5.2%
B型48.3%24.0%27.7%8.5%5.6%
O型49.3%26.1%24.5%6.9%4.6%
AB型52.7%23.1%24.2%7.0%5.9%

A型は全ての項目で平均的な順位(2位または3位)で、「特に特徴がない」というのが特徴のようです。
B型は「逃」の脚質比率およびバック12回超率のトップです。先行型指向の血液型です。
O型は「両」の脚質比率でトップで、バック12回超率およびスタート7回超率では最下位です。あまり積極的なことはせず、様子見タイプのようです。
AB型は「追」の脚質比率でトップ、逆に「逃」「両」では最下位です。スタート7回超率でもトップで、追込み型への強い指向があります。

表2-2は、血液型別の「人気車券への貢献度」「穴目車券への貢献度」「失格率と落車率」を調査した表です。

表2-2. 人気車券・穴車券への貢献度と失格・落車率
血液型人気車券・穴車券への貢献度失格・落車
1番人気時
の勝率
4番以下
人気時勝率
万車券
絡み率
失格率落車率
A型49.2%3.88%1.59%0.43%1.11%
B型49.7%3.74%1.56%0.46%1.02%
O型49.0%3.96%1.64%0.47%1.04%
AB型48.2%3.77%1.66%0.47%1.07%

表の項目は左から順に、
・2車単オッズの支持率1位時の勝率
・2車単オッズの支持率4位以下時の勝率
・連に絡んで2車単が万車券となった比率(対出走数)
・失格率(失格数÷出走数)
・落車率(落車数÷出走数)
 (※落再入・落滑入・落携入もカウント)
を集計したものです。
各項目の1位にオレンジ最下位に水色の色付けをしています。

比率の大小を比較すると、B型は1番人気時の勝率が高く、逆に人気薄(4番人気以下)時の勝率は低く、万車券にも寄与しません。
人気薄(4番人気以下)時に奮起するのはO型で、万車券に寄与するのはAB型となります。
しかし前回分析「選手の星座とレース成績の関係」での星座別による同調査に比べて、今回の血液型の違いによる差はかなり小さくなっています。
ここに挙げた項目については、血液型の違いによる差はほとんどないと判断したほうが良さそうです。

血液型による選手の特徴:・A 型:特徴なし/・B 型:「逃」脚質が多く先行型タイプ/・O 型:「両」脚質が多く様子見タイプ/・AB型:「追」脚質が多く追込み型タイプ

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3. 血液型別の成績

血液型別に選手の成績を調べました。
調査対象は上と同じ2019年1月~2021年12月の3年間に開催されたレース(当日欠場がなく2車単成立のレースの 69,699個)、およびそれに出走した選手(延べ人数 522,768人)です。対象レースの平均車立ては7.5車でした。

表3-1 は選手の血液型別に勝率・連対率・3連対率を集計した表です。

表3-1. 血液型別の成績
血液型過去3年成績
勝率連対率3連対率
A型13.3%26.6%40.0%
B型13.6%27.1%40.4%
O型13.3%26.5%39.8%
AB型12.9%26.7%40.2%

各項目の1位にオレンジ、最下位に水色色付けをしています。
最も成績が良かったのはB型で、勝率・連対率・3連対率とも1位でした。
勝率が最も低かったのはAB型で、連対率・3連対率が最も低かったのはO型でした。

図3-2 は、各血液型の「季節による勝率変動[2]」を調べた結果です。

図3-2. 季節による勝率変動
季節による勝率変動

血液型によって勝率に差が大きく現れるのは冬です。B型は冬の勝率が最も高くなり、逆にAB型は冬の勝率が最も低くなります。
それに対して夏になると血液型による勝率の差がほとんど無くなります。

図3-3 は、各血液型の「レース時間帯による勝率変動[3]」を調べた結果です。

図3-3. レース時間帯による勝率変動
レース時間帯による勝率変動

集計した3年だと午前のレースが全体の 18%、午後が 48%、夜間が 34% の比率です。

A型は午前・午後・夜間での勝率変動はほとんどなく、安定した成績です。
全体で勝率トップのB型ですが午前と夜間が得意で、午後の時間帯はそうでもなくA型・O型に抜かれています。
O型は逆に午後の時間帯の成績が最も良く、午前のレースはやや苦手のようです。
AB型は時間帯による変動は少ないのですが、午前がやや得意のようです。

図3-4 は、各血液型の「天候による勝率変動[4]」を調べた結果です。

図3-4. 天候による勝率変動
天候による勝率変動

集計した3年だと晴が 52%、曇が 38%、雨・雪が 10% の比率です。

総合で成績トップのB型はどの天候でも勝率は安定していますが、晴が最も実力発揮できるようです。
晴や曇の日だと勝率が低いAB型ですが、雨・雪だと勝率はぐんと上がり一気にトップに躍り出ます。

図3-5 は、各血液型の「レース時風速による勝率変動[5]」を調べた結果です。
レース時風速を3段階に分けて、風速0.9m以下を無風・微風、風速1.0~2.9mを弱風、風速3.0m以上を強風としました。

図3-5. レース時風速による勝率変動
レース時風速による勝率変動

集計した3年だと無風・微風が全体の42.4%、弱風が全体の52.1%、強風が5.5%の比率です。

総合で成績トップのB型は特に無風・微風で実力発揮するようです。
天候別では雨・雪が得意だったAB型ですが、強風には弱いようです。
逆にA型は強風になると勝率が伸びます。

血液型による成績の特徴:・A 型:どんな状況下でも成績が安定 得意:強風 苦手:特になし/・B 型:勝率・連対率共に最も高い 得意:ほとんど全て 苦手:特になし/・O 型:連対率(3連対率)が最も低い 得意:午後 苦手:雨・雪/・AB型:勝率が最も低い 得意:雨・雪 苦手:ほとんど全て

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4. 血液型による対戦成績

最後に血液型による対戦成績を示します。2019年1月~2021年12月の3年間のレースに出走した選手(延べ人数522,768人)が対象です。
対戦相手より自分が上位着だった場合に「勝ち」、下位着だった場合に「負け」とし、 勝率勝ち数÷(勝ち数負け数) で計算して表中に表記しています。(対戦相手と同着だったレースは勝率計算の分母に含めていません)

表4-1. 血液型による対戦成績
血液型全体勝率対戦相手
A型B型O型AB型
A型49.93%50.00%49.68%50.00%50.01%
B型50.22%50.32%50.00%50.37%49.87%
O型49.86%50.00%49.63%50.00%49.36%
AB型50.22%49.99%50.13%50.64%50.00%

前回分析「選手の星座とレース成績の関係」での星座別による同調査に比べると、対戦成績の勝率差がかなり小さくなっています。
それでもサンプルサイズが大きいため統計的な検証[6]では、表中のオレンジ部分は「勝率は50%より大きい」、表中の水色部分は「勝率は50%より小さい」と判定されます。
しかしその差は小さいため、レース予想の材料とはならないようです。

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脚注

  1. 1. ^  日本人全体と現役競輪選手の血液型比率の比較について
    有意水準5%のカイ二乗検定において、日本人全体と現役競輪選手の血液型比率に有意な差は認められなかった。
  2. 2. ^  「図3-2. 季節による勝率変動」の勝率補正について
    コロナ禍対応で2020年7月以降のF1・F2戦はすべて7車立てとなったため、対象の3年(2019年1月~2021年12月)では季節によってレース平均車立てが違っており、平均勝率に差がある。
    図3-2 ではレース平均車立ての違いによる勝率差をなくすために、各季節の平均勝率が同じになるよう補正を行なっている。
  3. 3. ^  「図3-3. レース時間帯による勝率変動」の勝率補正について
    レース時間帯によってレース平均車立てが違っており、平均勝率には差がある。
    図3-3 ではレース平均車立ての違いによる勝率差をなくすために、各レース時間帯の平均勝率が同じになるよう補正を行なってる。
  4. 4. ^  「図3-4. 天候による勝率変動」の勝率補正について
    天候別でもレース平均車立てが若干違っており、平均勝率には若干の差がある。
    図3-4 ではレース平均車立ての違いによる勝率差をなくすために、各天候の平均勝率が同じになるよう補正を行なっている。
  5. 5. ^  「図3-5. レース時風速による勝率変動」の勝率補正について
    レース時風速別でもレース平均車立てが若干違っており、平均勝率には若干の差がある。
    図3-5 ではレース平均車立ての違いによる勝率差をなくすために、各レース時風速の平均勝率が同じになるよう補正を行なっている。
  6. 6. ^  「表4-1. 血液型による対戦成績」の勝率検証について
    表の各項目で「勝率は50%(=対戦成績は互角)」であるという帰無仮説の二項検定を有意水準5%の両側検定で行なった。
    検定結果は次のとおり。
    ・表中の背景がオレンジの項目は、勝率は50%よりも有意に高い。
    ・表中の背景が水色の項目は、勝率は50%よりも有意に低い。
    ・表中の背景が白色の項目は、勝率50%の仮説を棄却できない。

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