※文中選手名敬称略

まずは準決勝を簡単に振り返りたい。

10Rは前受けした尾方が突っ張って山原を出させず、そこを後方で脚をためていた太田りゆがものすごいスピードで一気に捲って決勝一番乗りを決めた。

りゆは初日は珍しく早めの先行になったが今日は本来のレース、前団がもつれたとはいえ圧倒的な瞬発力だ。あとはもうタイトルを獲るだけ、ナショナル勢は賞金でのグランプリ出場は絶望的なのでここで「一発ツモ」を狙うしかない。

前受けから突っ張った尾方が残って②着、初日は大外枠だったのが今日は②番車で前が取れたのが全てだ。やはり当所では特に初手の位置取りが重要になるので枠順の内外はかなり響いてくる。りゆには捲られたもののきっちり決勝進出、このクラスではなかなか力を発揮できずにいたので大きな前進だ。

當銘姉は絶好の尾方マーク、何回も書いているように当所での大外枠はかなり厳しいがうまくスタートを決めてこれしかないという狙い通りのレースはできた。尾方を抜ければ最高だったがわずかに及ばす、しかしやるべき事はやっての結果だし超強敵相手に大健闘だろう。

山原はなし崩しに脚を使って終了、せっかくティアラカップを勝ってもこれでは何の意味もない。自分で前を取りに出てしまうと後ろが尾方になってしまう可能性があるのでスタートは出ずに3番手に入れてもらったまではいい。それならもう自分から動く必要がない位置だし今回の一連の流れから尾方が前にいれば突っ張られるに決まっているのにわざわざ自分から出かけていって消耗していては話にならない。最悪流れ込むだけの③着でも決勝に乗れればいいという計算がなぜできないのか。らしいと言えばそれまでだがまたまた残念な結果に終わってしまった。脚力はもう初日を見ての通りだがあまりにも戦略性がない。

11Rは大本命の佐藤水菜が順当勝ち、伏兵勢もそれぞれいいレースをして壮絶な捲り合戦になったがその上をねじ伏せて力の違いを見せつけた。

水菜はもう圧倒的な強さ、決して楽な展開ではなかったし大外を回らされて厳しいかという場面もあったがあの上を捲ってしまうのだから力が違いすぎる。りゆも水菜もアジア大会帰りで調整面だけが心配だったが両者とも全くの杞憂に終わった。これはもうさすがとしか言いようがない。

吉川は初手から水菜マークに決め打って最後方が大正解、これも勝負のうちで前にいればいいというものではない。もちろん離れてしまったらおしまいだが②着権利という事を考えればなんとなく前の方というだけではダメで明確なビジョンが必要だ。サマーナイトに続いての決勝進出でもう完全にトップクラスに参入している。

莉子は奥井の番手から発進して意地を見せたが惜しくも③着、次のレースの結果待ちとなったが残念ながら決勝進出はならなかった。莉子に吉川のレースを期待していたが先行しそうな奥井の後ろというのももちろん作戦のひとつだ。

あとは日野未来も結果は別として今回は見せ場十分、連日いいレースをしている。最後は内の莉子に盛り返されて伸びきれなかったがいい形は作った。普通なら水菜も厳しい展開だしあれを捲られてしまってはもう仕方ない。

12Rは坂口の先行を児玉が早めの仕掛けで粉砕、切り替えて追走の久米が迫りなんと①着は同着となった。

児玉は今日は早めの展開、これだと末が甘くなるタイプでやはり後ろの久米に同着まで迫られたが一番重要なのは決勝に乗ることなのだからここは安全策でいい。構えすぎていては危なくなるのですかさず仕掛けたのはさすがだ。

久米は梅川の後ろにいたが児玉の仕掛けに鋭く反応、うまく外に出して切り替えた動きは秀逸だった。やはり自力よりはこういうレースでよさが出る選手だ。初日は完全に勇み足になってしまったが連日気配は上々、勝負強さは侮れない。

寛子は初手で児玉を入れたのに結局あっさりちぎれて久米に間に入られていては話にならない。児玉が前団を蹴散らしたので③着に届いて辛うじて決勝進出も連日の気配は勝ち負けできる状態にはとても見えない。

期待した梅川にはガッカリ、せっかく前を取れたのに坂口の仕掛けに対してなんとも中途半端な対応でズルズル下がってしまった。あんなのは突っ張る一手、そうしないと肝心の児玉に対して何もできない。もう何回も書いているがガールズケイリンにおいて（前団から）下げるという行為は無駄が多く同格戦なら尚更だ。

車券のほうは12打数2安打と散々、某ド⚪︎ゴ⚪︎ズ並みの貧打ではどうしようもない（苦笑）。

松戸1R一般A
低調な組み合わせで補充⑥五味田の機動力が明らかに上位、一般戦クラスではすでに十分な実績がある。相手はまず得点上位④本多、あとは五味田が前受けした場合恵まれるのは①出口か。押さえ③高木香帆。

三連単
⑥→①④→①③④

松戸2R一般B
④内野には連日ガッカリ、二日目は逆に暴走でしかない。アジア大会帰りで調整面も難しかったのだろうがこのあたりで全く対応できていないようでは厳しい。ここはしっかり勝って今後に繋げたい。相手は③亀川の機動力、あとは⑥三谷⑦佐々木恵理へ。

三連単
④→③＝⑥⑦

松戸3R一般C
④佐藤友香はもう少しやれると思っていたが厳しい結果になってしまった。この組み合わせなら近況を評価したい。相手は③田口、こちらもここなら実績上位だ。あとは新人勢を重視、連日見せ場十分⑤熊谷碩子と②高本も二日目③着がある。

三連単
④→③＝②⑤

松戸4R決勝A
機動力上位④熊谷芽緯の完全V、かなり手薄な組み合わせで初優勝の大チャンスだ。相手はまず戦歴上位②比嘉、⑥山口優依は二日目は捲りにいってしまったのが大失敗だが動きは申し分ない。押さえ⑤鈴木樹里。

三連単
④→②⑥→②⑤⑥

松戸5R決勝B
連日迫力の自力戦②竹野の完全Vが濃厚だ。相手は好枠得た①成田と連日動きいい⑤戸田瑞姫、あとはやはり地元で④浦部名人の定位置確保。

三連単
②→①⑤→①④⑤

松戸6R決勝C
①貴子は戦ってきた相手が違う。久々のV機到来だ。相手は③松井、二日目はちょっとタイミングが悪すぎたし勝たないといけない組み合わせだったが素質は間違いない。あとは②安東④川路へ。

三連単
①→③＝②④

松戸7Rクラシック選抜
①那須の準決勝⑦着は敗因がはっきりしておりこのクラスになれば安定感がある。②青木美保③山口伊吹が相手、⑥加瀬の機動力もここなら。

三連単
①→②③→②③⑥

松戸8Rクラシック選抜
動きたい面々が揃い大激戦、二日目も狙った②杉浦が今回はよく動けているのでもう一回狙ってみたい。⑤飯田④太田瑛美を相手に押さえ⑥岩崎。

三連単
②→④⑤→④⑤⑥

松戸9Rクラシック選抜
①細田の準決勝は大外枠の試練を克服できず、ここは好枠に転じて結果を出したい。相手は②優香、あとは③鈴木奈央④高橋梨香、連日期待した⑦吉岡はあまりにも下手で見切る。

三連単
①→②＝③④

松戸10Rクラシック特選
⑥山原の準決勝はもったいなかった。脚力はもう最上位クラス、最後はしっかり勝って終わりたい。相手はやはり①莉子②梅川、大外枠カギも力をつけている⑦野本が押さえ。④日野未来も今回はいいが山原とまともに勝負する自力は厳しく見送る。

三連単
⑥→①②→①②⑦

松戸11Rクラシック特選
総合力で③坂口が最後に1勝挙げる。出入りが激しくなりそうだがしっかり展開を見極めたい。②柳原④グッチが相手、⑥荒牧も差はない。

三連単
③→②④→②④⑥

松戸12Rクラシック決勝
やはりナショナル勢③佐藤水菜と④太田りゆの強さが際立っている。なかでも総合力で水菜が初代女王に輝くと見た。相手は動きいい①久米と力でりゆ、あとは⑥吉川も展開を突いて連下は十分だ。②児玉はやはり当所がいいとは思わないのであえて押さえまでとしたい。

三連単
③→①④⑥→①②④⑥